法人の種類について

法人の種類について解説致します。

 

本記事の内容
法人とは?

法人の種類について

営利目的で設立するのであればどれがお勧めか?

法人とは?

 自然人(個人)でなくて、法律上の権利・義務の主体とされているもの。社会において法的活動を営むものは、自然人だけではない。一定の目的のために結合した人の団体(社団)や一定の目的のために捧げられた財産の集合(財団)も、ある種の法的活動を営む。このような社団または財団に法的人格を付与し、権利・義務の主体となることを認めたものが法人である(民法34条)。

 要するに会社という架空の箱に人間と同じような権利と義務を与えます、というのが法人設立です。個人と同様に契約行為などの主体となることが可能となります。

■個人事業主との違い
 法人と個人事業主の大きな違いは設立に係る費用と時間です。個人事業主は税務署に開業届を提出するだけで完了します。しかし、法人は形態によりますが、定款の作成から認証、資本金の出資や登記など複数の手続きを踏まないと設立できません。
ただし、一般的にそれだけ煩雑な手続きを行った上で成り立っている法人の方が社会的信用度は高くなります。

法人の種類について

 まず、法人は【公法人】と【私法人】に分かれております。
公法人とは、公法上の法人のことで、公共団体ともいわれ、国や地域のため、行政目的の公の活動を行う法人です。公法人と呼ばれるものには、地方公共団体(都道府県、市町村など)や、独立行政法人などがあります。

 次に、私法人には、大きく分けて【営利法人】と【非営利法人】があります。
営利法人とは、構成員への利益分配を目的とした法人です。構成員とは、法人を構成する人という意味で、株式会社で言うところの株主に当たります。
営利法人は、構成員の経済的利益を追求し、団体が得た利益を構成員が分配します。
逆に非営利組織では組織の構成員内での利益分配はせず、団体の活動目的のための費用に充てる必要があります。

1.株式会社
 株式会社とは、株式を発行して資金を集めて作られる【会社】の代表的な形態です。
会社経営の基本となる【資本】の所有者と、会社の経営を行う人が分離しており、資本金を提供した人が【株主】となります。また、経営を行う経営者は株主による集会である【株主総会】での選出により決定します。
このように出資者と経営者が異なるケースを【所有と経営の分離】といいます。

 事業の目的にもよりますが、基本的にはこの形態の法人を選ぶケースが多いかと思います。取引先に法人化が条件ですと言われるなど、法人の魅力は社会的信用度が高いところです。

2.合同会社
 合同会社とは、2006年5月1日施行の会社法により新しく設けられた会社形態で、アメリカのLLC(Limited Liability Company)をモデルとして導入されました。アメリカでは、株式会社と同じくらい普及している会社形態です。
合同会社では【出資者=会社の経営者】であり、出資を行った社員すべてに会社の決定権があります。この場合の【社員】は一般的な従業員のことではなく、出資者兼役員のことを指します。

合同会社のメリットとしては、設立にかかるコストが低いことが挙げられます。一般的に株式会社の設立は30万円前後かかるのに対して、合同会社は10万円ほどで設立可能です。
また、出資者=経営者ですので、株主総会や役員の任期の更新などがありません。
低予算で法人を設立したいという方にはお勧めの類型です。

3.合資会社
 合資会社は【有限責任社員】と【無限責任社員】の両方で構成されている会社形態です。

【有限責任社員】とは、会社の債権者に対して出資額を上限に責任を持つ社員のことであり、会社に負債が発生したとしても出資額以上の損害を受ける事がない形です。
有限間接責任と呼ばれることもあります。

【無限責任社員】とは、逆に債権者に連帯して負債を負う社員のことを指します。会社に負債が発生した場合には、それが0になるまでは私財を投入してでも返済する必要があります。
こちらは直接責任を負うことから直接責任と呼ばれます。

 合資会社のメリットも設立にかかるコストが低い点です。株式会社の設立費用30万円に対して合資会社は10万円ほどで設立可能です。さらに合資会社は資本金を用意する必要がなく、現金による出資が義務付けられておりませんので、現物出資も可能です。

4.合名会社
 合名会社は【無限責任社員】だけで構成される会社形態です。
株式会社とは違い、取締役や監査役が不要であり、内部機関がシンプルです。
新会社法では、法人も無限責任社員になることができるようになり、社員も1人だけで設立することが可能となっております。

【合同会社】【合名会社】【合資会社】の3つを合わせて【持分会社】と呼ばれております。
上述の通りこれらの形態は、社員=出資者であり、直接会社の業務執行に当たることになります。

5.NPO法人
 ここからは【非営利法人】の類型となります。非営利法人とは、構成員への利益分配を目的としない法人です。
非営利法人の構成員とは、理事や監事など議決権を持つ者のことを指します。
非営利法人だから、利益をあげてはいけないのか?とよく聞かれますが、問題ありません。企業として収益を得ることも可能ですし、社員へ給料も支払います。ただし、企業の利益を構成員に分配することができず、事業の目的に対する投資に使うことになります。

NPO法人とは、特定非営利活動法人のことです。
特定非営利活動とは、以下の20種類の分野に該当する活動に当たります。
1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
2. 社会教育の推進を図る活動
3. まちづくりの推進を図る活動
4. 観光の振興を図る活動
5. 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
6. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
7. 環境の保全を図る活動
8. 災害救援活動
9. 地域安全活動
10. 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
11. 国際協力の活動
12. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
13. 子どもの健全育成を図る活動
14. 情報化社会の発展を図る活動
15. 科学技術の振興を図る活動
16. 経済活動の活性化を図る活動
17. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
18. 消費者の保護を図る活動
19. 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
20. 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動
このような活動を非営利で行うための法人です。

NPO法人は知名度も高く、信頼性も高い形態ですが、設立には高いハードルがあります。
・10人以上の構成員
・役員のうち、報酬を受ける者の数が、役員の総数の3分の1である
・国の設立認証を受ける必要がある
など株式会社の設立と比べても手続きや人数規模が上がっています。
また、設立まで5か月程度の期間がかかります。

6.一般社団法人
 一般社団法人もNPO法人と同様の非営利法人ですが、NPO法人とは違い活動の種類を特定されません。
こちらの形態はNPO法人と比べると設立にかかる時間が少なく済むことがメリットです。
おおよそ2~3週間で設立可能であり、設立人数も2人以上とNPO法人に比べると小規模で設立できます。

NPO法人のように特別な認証や許可などは必要なく、株式会社などと同様に公証役場で定款の認証を受け、法務局で登記すれば設立が完了するのも良い点です。

7.一般財団法人
 一般財団法人は非営利法人に分類され、【財産】に法人格を与えた形態となります。
一般社団法人が【人】の集まりなら、一般財団法人は【財産】の集まりであると言えます。
営利を目的とせず、拠出された財産を一定の目的のために利用する法人。簡単にいうと、寄付された【財産】をもとに活動する法人です。

設立には、財産の合計額が300万円以上であることが必要です。
また、設立には理事3名、評議員3名、監事1名の計7名が必要です。
こちらも一般社団法人と同様に活動は特定されておらず、自由に事業を行うことが可能です。

営利目的で設立するならどの法人が良いのか?

 目的に合わせて様々な法人の種類がありますが、一般的にはやはり【株式会社】がお勧めであると言えます。
ビジネスにおいて信用は非常に重要ですので、株式会社であることは個人事業主と比べて非常に効果が高いです。
また、資金調達の面でも持分会社や個人事業主よりも有利となります。
そして株式会社は【間接有限責任】であるため、株主=出資者の損害も出資した額が上限となります。
もちろん、節税のメリットも享受することができます。自身の給与(役員報酬)を損金算入できたり、自宅を社宅にすることで家賃を経費として計上することができます。また、売上規模によっては個人の所得税よりも法人税の方が有利となります。

 お勧めは株式会社ですが、ご自身の事業の目的によっては別形態の法人の方がピッタリだというケースもございます。ですので、事業の目的によって最適な法人形態を選ぶことが大切です。

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