小規模事業者持続化補助金の実績報告について

小規模事業者持続化補助金の実績報告について解説致します。

 

本記事の内容
小規模事業者持続化補助金とは?

【小規模事業者持続化補助金】実績報告について

【小規模事業者持続化補助金】実績報告の必要書類について

小規模事業者持続化補助金とは?

 小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が経営計画を作成して取り組む販路開拓等に加え、賃上げや事業規模の拡大(成長・分配強化枠)や創業や後継ぎ候補者の新たな取組(新陳代謝枠)、インボイス発行事業者への転換(インボイス枠)といった環境変化に関する取組を支援する補助金です。(2022年度第8回以降)
詳細はこちらの記事をどうぞ。

【公募期間】
第8回公募申請受付開始:2022年3月29日(火)
第8回公募申請受付締切:2022年6月3日(金)
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:原則2022年5月27日(金)

補助金額:最大200万円(類型により変動)
補助率:2/3(赤字事業者は一部類型で3/4)

【小規模事業者持続化補助金】実績報告について

 小規模事業者持続化補助金では申請後に審査があり、審査をクリアした事業者が採択決定通知を受け取ることができます。
多くの補助金では審査に通っただけで補助金が給付されるわけではなく、実際に事業計画書で記載した事業を行い(経費を支出する)、その結果を報告(実績報告)することによって、補助金支給となります。

 採択されてから実績報告完了までは特に忘れずに、見積書や請求書・契約書・成果に関する画像や写真、データ等をすべて保存するようにして下さい。(補助事業関連書類は事業終了後5年間の保存義務があります。)

※補助金交付決定後、採択を受けた事業者に補助事業を開始していただきます。補助事業の終了後は、補助事業で取り組んだ内容を報告する実績報告書(交付規程様式第8)および支出内容のわかる関係書類等を、定められた期日までに補助金事務局等に提出しなければなりません。なお、追加で補助金事務局等から提出を求められた書類については、定められた期日までに提出する必要があります。もし、定められた期日までに、実績報告書等の提出が補助金事務局等で確認できなかった場合には、補助金交付決定通知書を受領していても、補助金を受け取れなくなります。

【小規模事業者持続化補助金】実績報告の必要書類について

 令和元年度補正予算小規模事業者持続化補助金第6回受付締切分の例で解説させて頂きます。
2022年度から始まっている第8回以降の実績報告とは方法などが異なる可能性がありますので、必ず商工会議所のHP又は公募要領等をご確認下さい。

 実績報告に必要な書類については下記のとおりです。

対象必須書類一覧単独申請共同申請
全員必須①実績報告書(様式第8)1部1部
全員必須②支出内訳書(様式第8・別紙5)1部参画事業者ごと
全員必須③経費支出管理表1部参画事業者ごと
全員必須④経費支出の証拠書類の写し
(経費ごとに必要書類すべて)
1部参画事業者ごと
該当者のみ
必須
⑤収益納付に係る報告書
(様式第8・別紙6)
1部参画事業者ごと
該当者のみ
必須
⑥取得財産等管理明細表
(様式第11-2)
1部参画事業者ごと
参考:実績報告書提出のご案内

④経費支出を証明する書類
証ひょう番号ごとに整理して提出を行って下さい。
※A4サイズで統一(クリップ止め。ホチキスは使わないこと。)
1.見積金額・仕様:見積・仕様書
2.相見積:相見積書(1件あたり税込100万円超の取引、中古品購入の場合は必要)
3.発注日:発注書
4.請求金額:請求書
5.支払い証明:銀行振り込み受領書、領収書(レシート不可)、クレジットカード明細書など
※原則銀行振り込み払いです。
※税抜き10万円超の取引の場合、現金払いは認められません(旅費を除く)
※クレジットカードの場合、口座引落日が事業期間外の場合は対象外となります。
6.成果の確認:写真・報告書等(購入物、創作物、成果物等が映っている写真や報告書等)

■上記1~6に加えて、経費区分ごとに提出が必要となる書類
・広報費:成果物、配布先リスト、名簿
記載必須項目など:ウェブサイト等を作成した場合、画面プリントアウトまたはデータを収めたDVD-R等の提出

チラシ・パンフレット等を配布した場合、配布先、配布日、購入量、配布量、残量、用途

DMを配布した場合など配布先が特定できる場合は必要(連絡先・住所不要)

展示会等出展費:展示会等の出展要領・規約等、出展記録
記載必須項目など:展示会名、場所、日程が確認できるもの、出展要領、規約、HPサイトまたはその他資料
写真、出展者リストに加え、出張報告書といった、展示会参加がわかる書類の提出が必要

・旅費:旅費明細書、出張報告書、出張行程、航空券の半券および領収書、宿泊費等の領収書
記載必須項目など:出張者、出張先、日程、目的、経路、金額
補助事業者が作成した、出張者、出張先、日程、業務内容が確認できる書類
インターネット経路検索、または料金表等
飛行機利用の場合、①航空機の半券または搭乗証明書 ②航空券の領収書 ①②双方を提出
宿泊した場合、宿泊費の領収書

・開発費:受払簿
記載必須項目など:試作品の開発等で材料を購入した場合
購入物、購入日、受け入れ量、使用日、使用量、残量が確認できる書類

・雑役務費:労働契約書、出勤簿、賃金台帳または給与明細表
記載必須項目など:労働契約書、労働を依頼した書面(補助事業者名、労働者名、期間、業務内容、賃金、日付)
交通費支給の場合は、根拠資料(旅費の証拠書類のルールに準ずる)
*他の経費区分における発注書等に相当します
労働者名、日付、労働時間、業務内容が確認できる書類
支給額、控除額、振込額、源泉徴収税額が確認できる書類
*他の経費区分における請求明細に相当します

・借料:機器・設備等使用簿
記載必須項目など:機器名、使用日、使用時間、使用内容が確認できる書類

・専門家謝金:指導依頼書、指導承諾書、指導報告書源泉徴収に係る領収済み通知書、謝金支払規程
記載必須項目など:専門家名、依頼内容、期間、連絡先(住所・電話番号)、日付が確認できる書類
事業者名、専門家名、専門家の承諾、日付
事業者名、専門家名、指導日、指導内容
個人の専門家に支払った場合には、当該通知書を提出
支払規程がない場合は国の支給基準により支出
※該当する「分野別職位等」に加え、指導、助言を受けた「時間」がわかる資料が必要

専門家旅費:請求書、領収書等
記載必須項目など:専門家が旅費を立て替えている場合は、専門家からの請求書、領収書等を提出

・設備処分費:賃貸借契約書、廃棄・処分(完了)証明書
記載必須項目など:借りていた設備機器等を返却する際に修理・原状回復した際は、使用者であることが法的に確認できる書類(原状回復条件付)が必要
設備機器等を廃棄・処分、または借りていた設備機器等を返却する際に修理・現状回復した場合は、その証明書または完了が証明できる書類が必要

・委託費・外注費:完了報告書・納品書
記載必須項目など:依頼等内容および業務完了や実施結果が確認できる資料の提出が必要

・立替払(現金精算):領収書
記載必須項目など:書類名・事業者名・立替者名・但書・金額・日付
(立替者が補助事業者に対して発行した領収書を提出)

・立替払(振込精算):給与明細表、通帳の該当ページ等
記載必須項目など:従業員等に立替え分を精算したことがわかる給与明細表等を提出
※法人の代表者や従業員等が個人名義のクレジットカードで支払った場合も「立替払い」に該当します。

・海外取引:為替レート表
記載必須項目など:第三者が作成した為替レート、外貨金額、日付、発行元が確認できる資料
(為替レート表、クレジットカード明細等)

・事業再開枠:受払簿
記載必須項目など:アルコール、マスク、手袋等、消耗品を購入した場合に必要


⑤ 収益納付に係る報告書について
「収益納付」に該当する事業を行った場合には、実際の売上の有無にかかわらず、
「収益納付に係る報告書」(交付規程・様式第8・別紙6)を併せて提出してください。
⑥ 処分制限財産について
1件あたり50万円(消費税抜き)以上の「処分制限財産」に該当する財産を取得した場合は、「取得財産等管理台帳」(交付規程・様式11-1)、「取得財産等管理明細表」(交付規程・様式11-2)を作成の上、「取得財産等管理明細表(交付規程・様式11-2)を提出してください。

 ご自身の補助事業内容に当てはまる経費支出類型をご確認下さい。特に100万円超(税込)の新品購入の場合や購入単価50万円(税抜)未満の中古品の購入時には相見積の提出が必要ですのでご注意ください。

 当事務所でも事業計画書の作成から申請代行、実績報告書の作成・申請代行を承っております。原則的には事業計画書の作成から申請までをサポートさせて頂いた方のみ実績報告業務を受け付けております。
■小規模事業者持続化補助金の実績報告サポート費用は44,000円(税込)です。

採択されても実績報告までやり遂げるのは大変という方や書類作成の時間がない方などにお勧めしております。

補助金・助成金のご相談は京都中京区にある行政書士潮海事務所までお気軽にどうぞ。
初回相談40分無料でご対応させて頂いております。

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