【2022】小規模事業者持続化補助金について
2022年3月29日公募開始の小規模事業者持続化補助金について解説致します。
本記事の内容
・【2022】小規模事業者持続化補助金とは?
・大きな変更点について
・小規模事業者補助金活用イメージ
・小規模事業者持続化補助金の加点措置について
【2022】小規模事業者持続化補助金とは?
2021年度の小規模事業者持続化補助金には【一般型】と【低感染リスク型ビジネス枠】の2種類がありました。
2022年度は【通常枠】【賃金引上げ枠】【卒業枠】【後継者支援枠】【創業枠】【インボイス枠】の6種類の類型に分かれており、補助上限も類型によっては最大200万円と昨年度の低感染リスク型よりもパワーアップしております。
当該補助金は、小規模事業者が経営計画を作成して取り組む販路開拓等に加え、賃上げや事業規模の拡大(成長・分配強化枠)や創業や後継ぎ候補者の新たな取組(新陳代謝枠)、インボイス発行事業者への転換(インボイス枠)といった環境変化に関する取組を支援する補助金です。
2023年度の最新記事はこちら
小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】
第6回公募受付締切:2022年3月9日(水)(終了済)
※低感染リスク型ビジネス枠は第6回受付で終了しております。
2022年の小規模事業者持続化補助金は
第8回公募申請受付開始:2022年3月29日(火)
第8回公募申請受付締切:2022年6月3日(金)
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:原則2022年5月27日(金)
第 9 回申請締切:2022年9月20日(火)
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:原則2022年9月12日(月)
第10回申請締切:2022年12月上旬
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:原則2022年12月上旬
第11回申請締切:2023年2月下旬
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:原則2023年2月中旬
※予定は変更となる場合がありますので、詳細は事務局のHP等をご確認下さい。
補助対象経費科目 | 活用事例 | |
①機械装置等費 | 製造装置の購入等 | |
②広報費 | 新サービスを紹介するチラシ作成・配布、看板の設置等 | |
③ウェブサイト関連費 | ウェブサイトやECサイト等を構築、更新、改修するために要する経費 ※ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4を上限とします。 またウェブサイト関連費のみによる申請はできません。 | |
④展示会等出展費 | 展示会・商談会の出展料等 | |
⑤旅費 | 販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)等を行うための旅費 | |
⑥開発費 | 新商品・システムの試作開発費等(販売商品の原材料費は対象外) | |
⑦資料購入費 | 補助事業に関連する資料・図書等 | |
⑧雑役務費 | 補助事業のために雇用したアルバイト・派遣社員費用 | |
⑨借料 | 機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの) | |
⑩設備処分費 | 新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分等 ※設備処分費は、補助金交付申請額の1/2を上限とします。 | |
⑪委託・外注費 | 店舗改装など自社では実施困難な業務を第3者に依頼(契約必須) |
大きな変更点について
去年度の小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】からの変更点
■ウェブサイト関連費がひとまとめに変更・上限の追加
ウェブサイトや EC サイト等の構築、更新、改修をするために要する経費は【ウェブサイト関連費】として扱われ、
ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4を上限とします。
例えば、補助金確定額を50万円とした場合、そのうち12.5万円までがウェブサイト関連費の補助金として計上可能です。
また、ウェブサイト関連費単体で申請することは不可となっております。
■対象となる経費
商品販売のためのウェブサイト作成や更新
インターネットを介したDMの発送
インターネット広告
バナー広告の実施
効果や作業内容が明確なウェブサイ トの
SEO対策
商品販売のための動画作成
ウェブサイトを用いながら利用する販路開拓に必要なシステム開発
■対象とならない経費
商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告(単なる会社の営業活動に活用されるものとして対象外)
→つまり、ウェブに関連する経費はHP・広告どちらもウェブサイト関連費として上限が設けられております。
アナログの広告(チラシやカタログの発注、郵送によるDM、新聞折り込みなど)は広報費として別枠で計上可能です。
■事業支援計画書(様式4)発行が必須に
コロナ型や低感染リスク型ビジネス枠では不要だった、商工会議所等による事業支援計画書(様式4)が必須となりました。
事業支援計画書(様式4)発行には1週間ほどかかるケースもありますので、時間には余裕を持ちましょう。
小規模事業者補助金活用イメージ
■対象者
下記に該当する法人、個人事業、特定非営利活動法人
・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 常時使用する従業員の数 5人以下
・宿泊業・娯楽業 常時使用する従業員の数 20人以下
・製造業その他 常時使用する従業員の数 20人以下
※ 常時使用する従業員には、会社役員や個人事業主本人、一定条件を満たすパートタイム労働者は含みません。
持続化補助金【通常枠】の概要
■事業者自らが作成した持続的な経営に向けた計画に基づき、販路開拓等の取組や、販路開拓等の取組とあわせて行う業務効率化の取組を支援するための経費の一部を補助
■商工会・商工会議所による助言等の支援を受けながら事業に取り組む
■補助上限:50万円
■補助率:2/3
■補助対象:販促用チラシ、パンフレット作成、広告掲載、店舗改装、販売拡大のための機械装置の導入、新商品開発、商談会への参加 など
去年までの小規模事業者持続化補助金【一般型】と同様の内容となります。
販促用のHP制作はもちろん、広告出稿にも使えるので非常に使いやすい類型となっております。
持続化補助金【成長・分配強化枠】の概要
■賃金引上げや、雇用の増加による事業規模の拡大に取り組む小規模事業者向けに上乗せ枠を創設し、補助上限額の引き上げを実施。
■補助上限:200万円
■補助率:2/3
※赤字事業者が賃金引上げを行い、採択された場合は、補助率を3/4に引上げ。
■賃金引上げ枠:事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上(既に達成している場合は、現在支給している事業場内最低賃金より+30円以上)とした事業者であって販路開拓の取り組みを行う小規模事業者
■卒業枠:常時使用する従業員を増やし、小規模事業者の従業員数を超えて規模を拡大する事業者であって販路開拓の取り組みを行う小規模事業者
おそらく1番注目されるであろう類型です。注目点は補助上限200万と、低感染リスク型の2倍もの金額であることです。ただし、賃上げや雇用の増加といった人的資産の投資が条件になっておりますので、事業を成長させるための取り組みが必要であると思われます。
持続化補助金【新陳代謝枠】の概要
■後継ぎ候補者が実施する新たな取組や創業後間もない小規模事業者を支援する上乗せ枠を創設し、補助上限額の引き上げを実施。
■補助上限:200万円
■補助率:2/3
■後継者支援枠:将来的に事業承継を行う予定があり、新たな取組を行う後継者候補としてアトツギ甲子園のファイナリストになり、販路開拓の取り組みを行う小規模事業者
■創業枠:産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を公募締切時から起算して過去3か年の間に受け、かつ、過去3か年の間に開業し、販路開拓の取り組みを行う小規模事業者
■【特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書】について
各自治体が定める創業支援等事業者からの支援を受け、その証明を取得する必要があります。
上記支援を受けることで、補助金に使える以外にも、【会社設立時の登録免許税の減免】【創業関連保証の特例】【日本政策金融公庫の新創業融資制度の自己資金要件充足】【日本政策金融公庫の新規開業資金の貸付利率の引き下げ】など様々なメリットを受けることができます。
事業承継や設立直後に使えそうな類型です。【特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書】を取得する必要がありますが、設立したばかりの事業者に対して200万の補助金が支給されるのは非常に大きいです。
持続化補助金【インボイス枠】の概要
■免税事業者からインボイス発行事業者に転換する場合の環境変化への対応を支援する上乗せ枠を創設し、補助上限額の引き上げを実施。
■補助上限:100万円
■補助率:2/3
■2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス発行事業者に登録し、販路開拓の取り組みを行う小規模事業者
上述の通り、インボイス制度を見据えた類型です。免税事業者からインボイス発行事業者に変更される事業者の方が使える類型となっております。
小規模事業者持続化補助金の加点措置について
優先採択のための加点措置一覧
■1.パワーアップ型加点:
地域資源型
地域資源等を活用し、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業のたち上げを行う計画に加点
地域コミュニティ型
地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取組等を行う計画に加点
■2.赤字賃上げ加点:賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に対して加点
■3.東日本大震災加点:福島第一原子力発電所による被害を受けた水産加工業者等に対して加点
■4.経営力向上計画加点:中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者に対して加点
■5.電子申請加点:補助金申請システム(名称:J グランツ)を用いて電子申請を行った事業者に対して加点
■6.事業承継加点:代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合に加点
■7.過疎地域加点:過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に定める過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取り組みを行う事業者に対して、加点
アフターコロナを見据えて、持続的成長を志向し地方創生を支える「地域資源型」、「地域コミュニティ型」の事業者がパワーアップ型として新たに優先採択されます。
また、電子申請加点もありますので、補助金申請システム(名称:J グランツ)の登録は忘れないようにしましょう。申請に必要なプライムIDは作成までに数週間の時間が掛かりますので、今から準備しておくとベターです。
小規模事業者持続化補助金の実績報告に関しての記事はこちら
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事業所名 | 行政書士潮海事務所 |
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