事業承継・引継ぎ補助金について

事業承継・引継ぎ補助金について解説致します。

 

 

 

本記事の内容
・ 事業承継・引継ぎ補助金とは?

・ 事業承継・引継ぎ補助金の対象者とは?

・ 事業承継・引継ぎ補助金の類型は?

・ 事業承継・引継ぎ補助金の使い道とは?

・ まとめ

 

 

事業承継・引継ぎ補助金とは?

 中小企業生産性革命推進事業 事業承継・引継ぎ補助金は、中小企業者及び個人事業主が事業承継、事業再編及び事業統合を契機として新たな取組を行う事業等について、その経費の一部を補助することにより、事業承継、事業再編及び事業統合を促進し、我が国経済の活性化を図ることを目的とする補助金です。

本事業のうち、事業再編・事業統合を伴う事業承継を契機とする中小企業者等の新たな取組(設備投資、販路開拓等)や廃業に係る経費の一部を補助する事業として、本公募要領においては、「創業支援型」、「経営者交代型」及び「M&A 型」の 3 類型について定められております。

■事業費(創業支援型(Ⅰ型) ・経営者交代型(Ⅱ型)・M&A 型(Ⅲ型)
【条件①】補助事業の計画
補助事業計画が、生産性向上要件(付加価値額 or 付加価値額/人の伸び率が3%以上 )を充足
【条件②】補助対象事業
経営革新の取組が、①DX 化②グリーン化③事業再構築のいずれかに該当
【条件③】補助対象者
①小規模企業者②営業利益率低下③赤字④再生事業者等のいずれかに該当
【条件④】賃上げ要件
A賃上げを実施する:補助上限額800万円
B.賃上げを実施しない:補助上限額600万円
【条件⑤】補助額・率
A.600 万円超~800 万円相当部分
補助率1/2 以内
~600 万円相当部分
補助率2/3 以内
B.600万円 補助率2/3 以内

■廃業費(併用時)
【条件①】補助事業の計画
補助事業計画が、生産性向上要件(付加価値額 or 付加価値額/人の伸び率が3%以上 )を充足
【条件②】補助対象事業
経営革新の取組が、①DX 化②グリーン化③事業再構築のいずれかに該当
【補助上限】150万円
補助率:事業費に従う(1/2 又は2/3 以内)

 

 

事業承継・引継ぎ補助金の対象者とは?

■補助対象となる事業承継の要件
 補助対象となる事業承継は、この期間内であれば、M&Aを含む事業の引き継ぎが行われる場合に限定されています。ただし、同一法人内での代表者交代による事業承継(経営者交代型)では、将来の経営者となる見込みのある後継者が選ばれ、特定の要件を満たしている場合、この期間を超えても補助対象となることがあります。
 一方で、実質的な事業承継が行われていない場合(例:事業の再編や単なる物件・不動産の承継)や、M&A型で親族内承継と判断される場合は、補助対象外です。
 さらに、M&A型の株式譲渡においては、株式譲渡後に承継者が被承継者の議決権を過半数以上保有することが要件とされています。
 また、被承継者は中小企業である必要があり、M&A型の株式譲渡では、対象会社が被承継者であり、株式を売却する株主は被承継者ではありません。そして、フランチャイズ契約の締結は事業譲渡には含まれず、補助対象外です。

 

事業承継・引継ぎ補助金の類型は?

■(1) 創業支援型(Ⅰ型)
創業支援型においては、事業承継対象期間内に法人(中小企業者)の設立又は個人事業主としての開業を行うこと、ならびに創業にあたって、廃業を予定している者等から、株式譲渡、事業譲渡等により、有機的一体としての経営資源(設備、従業員、顧客等)の引き継ぐことが要件となる。なお、設備のみを引き継ぐ等、個別の経営資源のみを引き継ぐ場合は該当しない。

(2) 経営者交代型(Ⅱ型)
経営者交代型(Ⅱ型)の事業承継形態は、承継者が個人事業主の場合は事業譲渡、法人の場合は原則として同一法人内での代表者交代が対象となる。
なお、登記事項全部証明書において代表役員が変更されていることを以て代表者の交代を判断し、株式の移転までは要件として求めない。

(3) M&A 型(Ⅲ型)
M&A 型(Ⅲ型)において親族内承継であると事務局が判断した場合等は対象外となる。
また、M&A 型(Ⅲ型)のうち株式譲渡の形態においては、株式譲渡後に承継者が保有する被承継者の議決権が過半数超になることを要件とする。なお、M&A 型(Ⅲ型)における事業承継の形態が株式譲渡の場合、被承継者は対象会社であり、対象会社株式を売却する株主は被承継者ではないので注意すること。

※事業承継の形態によって申請フォーム番号が異なるため、公募要領等を確認してください。

 

事業承継・引継ぎ補助金の使い道とは?

【事業費・廃業費の経費区分と概要】

 

【経費区分】  概要

店舗等借入費:国内の店舗・事務所・駐車場の賃借料・共益費・仲介手数料

設備費:国内の店舗・事務所等の工事、国内で使用する機械器具等調達費用

原材料費:試供品・サンプル品の製作に係る原材料費用

産業財産権等関連経費:補助対象事業実施における特許権等取得に要する弁理士費用

謝金:補助対象事業実施のために謝金として依頼した専門家等に支払う経費

旅費:販路開拓等を目的とした国内外出張に係る交通費、宿泊費

マーケティング調査費:自社で行うマーケティング調査に係る費用

広報費:自社で行う広報に係る費用

会場借料費:販路開拓や広報活動に係る説明会等での一時的な会場借料費

外注費:業務の一部を第三者に外注(請負)するために支払われる経費

委託費:業務の一部を第三者に委託(委任)するために支払われる経費

【廃業費】

廃業支援費:廃業に関する登記申請手続きに伴う司法書士等に支払う作成経費

在庫廃棄費:既存の事業商品在庫を専門業者に依頼して処分した際の経費

解体費:既存事業の廃止に伴う建物・設備等の解体費

原状回復費:借りていた設備等を返却する際に義務となっていた原状回復費用

リースの解約費:リースの解約に伴う解約金・違約金

移転・移設費用 (Ⅰ型・Ⅲ型のみ計上可):効率化のため設備等を移転・移設するために支払われる経費

※店舗等借入費、設備リース費・レンタル料及び広報費の展示会等の出展申込みについて、交付決定日 より前の契約であっても、交付決定日以降に支払った補助事業期間分の費用は、例外的に対象とする。

 

まとめ

 

 事業承継・引継ぎ補助金申請では他の補助金と同様にJgrantのGBIZIDが必要となります。また、対象となる事業承継は、2017 年 4 月 1 日から 2024 年 4 月 24 日の間となっており、これから事業承継などを考えている方、もしくは過去5年以内に事業承継等を行った方が活用できます
これからデューデリジェンス等を行う方に向けた類型もありますので、補助金を最大限有効活用して事業承継を行いましょう。
また、これからM&Aなどで事業買収を考えている方にもおすすめの補助金です。
 
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