「産学公の森」推進事業補助金とは|対象・3コース・補助率・採択結果【京都府】

京都府・京都産業21/産産・産学連携グループ向け
「産学公の森」推進事業補助金とは|対象・3コース・補助率・採択結果

社会課題の解決につながる新しいビジネスを、企業どうし、または企業と大学等が組んで開発する取組に、最大5,000万円を補助する京都府の制度です。
交付要領・申請要領・FAQと、公表された交付決定一覧から整理しました。

5,000万円

1グループの補助上限(Ⅲコース)

1/2

補助率(生産設備等は15%)

3コース

120万円/2,000万円/5,000万円

46→27件

令和8年度 応募→交付決定

出典:公益財団法人京都産業21「産学公の森」推進事業ページ、補助金交付要領(令和8年度採択)、FAQ、令和8年度交付決定企業一覧/最終確認日 2026年9月30日

結論から書きます。「産学公の森」推進事業補助金は、京都府内に拠点を持つ中小企業が代表となり、ほかの企業や大学等研究機関とグループを組んで、社会課題の解決につながる新しいビジネスをつくる取組を支援する制度です。京都府と公益財団法人京都産業21が実施しています。

名前に「公」が入っていますが、行政がグループに入る必要はありません。企業どうしの「産産連携」でも、企業と大学等の「産学連携」でも申請できます。一方で、京都府外の企業だけと組む形は原則として認められず、事業を行う拠点も京都府内であることが求められます。

令和8年度の募集は2026年5月25日で終了し、応募46件に対して27件が交付決定されています。この記事では、年度をまたいで変わらない制度の骨格と、直近の令和8年度の公募・採択結果を分けて整理し、次の公募に向けていま準備できることをまとめます。

この記事の内容 全7章/読了目安 約21分 自社がグループを組めるかを確かめたい方は第2章、次の公募を検討している方は第7章からお読みください。

SECTION 1 / 7

1. 制度の概要

交付要領は制度の趣旨を、産学公が現行制度や業界内の常識、個別企業の限界を超えて強みを持ち寄り、社会課題を解決する新たなビジネス・成長産業を創出する取組を支援するもの、としています。地球温暖化や食糧問題のように企業単独では解決が難しい課題に、オープンイノベーションで取り組むことを想定した制度です。

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正式名称「産学公の森」(「企業の森・産学の森」)推進事業補助金
実施主体京都府、公益財団法人京都産業21
対象京都府内に拠点を持つ中小企業を代表とする産産連携グループ・産学連携グループ
補助上限コースにより120万円/2,000万円/5,000万円(1グループ当たり)
補助率1/2以内(土地造成費・建物建設費・本格的な生産販売用の設備は15%以内)
募集時期令和6〜8年度はいずれも4月1日に始まり、5月下旬〜末に締め切り(約2か月)
窓口公益財団法人京都産業21 企画総務部 事業成長支援担当(TEL 075-315-9425)
出典:補助金交付要領(令和8年度採択)第1条・別表2、京都産業21 事業ページ。令和6・7年度の募集期間は補助金ポータルの過去公募情報による

この章のポイント

京都府と京都産業21が実施する、グループで社会課題解決型のビジネスをつくる取組への補助金。上限は最大5,000万円、補助率1/2。募集は例年4月1日から約2か月です。

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SECTION 2 / 7

2. 申請できるグループ

応募の単位は企業1社ではなくグループです。交付要領は、次の2つの形を定めています。

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産産連携グループ産学連携グループ
代表企業京都府内に拠点を有する中小企業者1者
参画する相手京都府内に拠点を有する構成企業1者以上(府内に拠点のある大企業も可)大学等研究機関1者以上(大学、高専、国立・公設試験研究機関、研究開発を行う独立行政法人・公益法人など)
府外の相手原則不可。ただし「スタートアップ企業」(創業10年以内・国内に拠点を持つ未上場企業)は府内に拠点がなくても構成企業になれる大学等研究機関の所在地は問われていない(令和8年度の交付決定にも府外の大学が多数含まれる)
出典:補助金交付要領(令和8年度採択)第2条、FAQ 1-1〜1-3、令和8年度交付決定企業一覧
誤解されやすい点 ・行政の参画は要件ではありません。企業どうしの産産連携でも申請できます。
・府内に拠点を持つ中小企業1社と大学等だけでも応募できます。ただし大学等研究機関は補助金の交付先にはならず、大学等への受託(共同)研究費を企業側の補助対象経費に含める形になります。
・本社が大阪でも、京都府内の事業所で事業を実施するなら申請できます。逆に本社が府内でも、研究開発や設備導入の拠点が府外なら申請できません(府外拠点で使う経費は対象外)。
・これから起業する個人・法人も申請できます。交付決定日までに開業届の控えまたは履歴事項全部証明書を提出します。

対象にならない者

  • 財団法人・社団法人(公益・一般)、医療法人、宗教法人、NPO法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人、任意団体など(グループ自体が補助金交付の対象外)
  • 国や地方公共団体の補助金で不正経理・不正受給をしたことがある者、法人税等を滞納している者
  • 拠点を京都府外へ移すこと(検討開始を含む)が明確な者
  • 過去2年間に、中小受託取引適正化法または独占禁止法第19条に関して勧告以上の措置を受けた者

また、京都産業21が募集する補助金への交付申請は1事業者につき1件です。京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業と、この制度にそれぞれ別テーマで申請することはできません(交付申請をしない構成企業として別のグループに入ることは可能)。同じ親子会社グループの企業が複数参加する場合、交付先はそのうち1社になります。

グループの代表企業と構成企業・機関は、協力関係、秘密保持、成果の発表、成果の帰属、知的財産権の扱いを定めた共同事業契約を結び、その写しを財団に提出します。

この章のポイント

代表は府内に拠点を持つ中小企業。相手は府内の企業(産産)か大学等(産学)で、行政の参画は不要。府外の企業はスタートアップを除き原則不可。事業の実施拠点は府内であること、京都産業21の補助金への申請は1事業者1件であること、共同事業契約が必要なことに注意してください。

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SECTION 3 / 7

3. 3つのコースと補助上限

取組の段階に応じて3つのコースがあります。上限額だけでなく、申請方法と採択後の報告期間もコースで異なります。

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Ⅰ アーリーステージⅡ 事業化促進Ⅲ 本格的事業展開
支援内容目指す事業像の設定や実現に向けた勉強会・研究会、セミナー、ワークショップ、市場調査、要素技術の可能性検証、技術研修など試作品・サービスの開発、テスト販売等による本格的な市場調査・販路開拓など実用化に向けた応用研究・生産技術開発、量産設備投資(生産体制・販売拠点の整備等)、それと連動した販路開拓など
補助額(1グループ)120万円以下(勉強会・研究会のみなら20万円以内)100万円〜2,000万円以下2,000万円超〜5,000万円以下
補助率1/2以内1/2以内(土地造成費・建物建設費・本格的な生産販売用の設備は15%以内)
前提—小規模な開発・事業展開案件も歓迎開発の実績・取組の蓄積が十分にあること
申請方法(令和8年度)Jグランツの電子申請または紙紙のみ(郵送または持参)紙のみ(郵送または持参)
採択予定(令和8年度)13件程度14件程度6件程度
事業化報告完了の翌年度から1年度間完了の翌年度から5年度間完了の翌年度から5年度間
出典:京都産業21 事業ページ、補助金交付要領(令和8年度採択)別表2・別表4・第24条
1企業あたりの上限にも注意してください。交付要領の別表2は、グループの上限とは別に「1企業3,000万円以内」を定めています。産学連携グループの場合は、大学等研究機関との受託(共同)研究費に限り2,000万円まで加算でき、最大5,000万円になります。産産連携グループでⅢコースの上限5,000万円を使うには、補助金を複数の企業に分けて受ける設計が必要です。

FAQは、理化学研究所との連携を想定したテーマ(脳科学・AI・iPS細胞・ロボット)による申請にも触れています。企業どうしまたは企業と大学等のグループに理研が加わる形か、企業が理研と直接共同研究契約を結ぶ形が想定されています。

この章のポイント

Ⅰは120万円(勉強会のみなら20万円)、Ⅱは100万〜2,000万円、Ⅲは2,000万円超〜5,000万円。Ⅲは開発実績の蓄積が前提です。1企業の上限は3,000万円で、産学連携なら大学等への研究費を2,000万円まで加算できます。

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SECTION 4 / 7

4. 補助率と対象経費

1/2と15%の分かれ目

補助率は原則1/2以内ですが、土地造成費、建物建設費(付帯工事を含む)、本格的な生産・販売が主用途の設備は15%以内です。FAQは、15%になる設備を「本格的な生産・販売目的で調達し、本格的な生産・販売が主用途で、減価償却資産の法定耐用年数が7年以上のもの」と説明しています。明らかに研究設備と理解できるもの、補助対象期間中に研究用として調達したものは1/2です。

たとえば量産設備に2,000万円、試作・研究に2,000万円をかける計画なら、補助金は量産設備分が300万円(15%)、試作・研究分が1,000万円(1/2)で、合計1,300万円です。事業費の半分が補助されるわけではない点を、資金計画に織り込んでおく必要があります。

対象になる経費

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費目内容
旅費構成メンバーの事業活動に必要な旅費・交通費(公共交通機関に限る)
直接人件費事業に直接関与する構成メンバーの従事時間に対応する人件費。時間単価は2,000円が上限。役員は原則対象外だが、小規模事業者(製造業20名以下、商業・サービス業5名以下)の法人役員と個人事業主は対象
材料費・消耗品費資材・部品・消耗品等の購入費
財産購入費等・備品購入費等機械装置・設備・備品の購入費、リース料・割賦料、製作・改造費、土地・建物の賃借料(リース料・賃借料は対象期間分のみ)
外注・委託費自社で製作が難しい部材・組立・ソフトウェアの外注、試験検査の委託、市場調査、デザイン料、システム開発費、ウェブサイト制作など。事業の核となる要素すべてを委託することはできない
大学等研究機関との受託(共同)研究費大学等との受託(共同)研究契約に基づく費用(間接経費を含む、対象期間分のみ)
その他直接経費会議費、広告料、パンフレット作成費、知的財産権の出願経費、通訳・翻訳料、試験費、展示会出展費用、短期アルバイトの賃金など
出典:補助金交付要領(令和8年度採択)別表3
対象外になりやすい経費 ・グループ内の企業どうし、または親会社・子会社への発注・外注(原則として対象外)
・事務用のパソコン、プリンタ、タブレット、スマートフォンなど汎用性のある機器、総務・財務システム
・タクシー代、ガソリン代、レンタカー代、高速道路料金、駐車料金
・土地の購入費、既存の建物・設備の解体・処分費
・日本の特許庁に納める手数料、他者からの知的財産権の購入費
・補助金の申請・報告書類の作成にかかる費用、税理士に支払う決算・申告費用
・対象期間中の販売を目的とした製品の生産費(要件を満たすテスト販売を除く)
・消費税等の公租公課、振込手数料、京都府の試験研究機関に支払う手数料
自動車等車両は原則対象外ですが、事業の目的にのみ使うことが明確と財団が判断すれば対象になり得ます。

事前着手のルール

原則は交付決定日以降の着手ですが、やむを得ない理由があると財団が認めれば、4月1日以降に事前着手できます。ただし、事前着手期間の直接人件費と旅費は対象外で、事前着手届に書いていない経費も対象外です。また、事前着手日から交付決定日までに発注から納品・支払まですべて終わった経費も対象になりません。

テスト販売

開発した試作品のテスト販売は、販売期間がおおむね1か月以内、同じ場所・同じ趣旨で繰り返さない、「テスト販売価格」などと明記する、アンケート等で効果を検証する、という要件を満たす場合に認められます。テスト販売で得た収入は補助対象経費から差し引かれます。

この章のポイント

研究・試作は1/2、土地・建物と法定耐用年数7年以上の本格的な生産販売設備は15%。費目は7つで、グループ内発注と核心部分の丸ごと委託は対象外。事前着手は可能ですが、その期間の人件費・旅費は対象外です。

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グループの組み方とコース選びを整理しませんか

連携先の候補、取組の段階、設備と研究の費用の内訳をお聞きすれば、どのコースが合うか、補助金がいくらになるかの見込みをお伝えします。LINE・お電話・オンライン(Zoom)でご相談いただけます(初回40分無料)。

SECTION 5 / 7

5. 令和8年度の公募と採択結果

令和8年度(2026年度)の募集は、2026年4月1日(水)から5月25日(月)午後5時までで、すでに終了しています。補助期間は交付決定日から2027年1月29日(金)までです。京都産業21は交付決定したテーマの一覧を公表しています。

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コース採択予定応募件数交付決定交付決定の割合
Ⅰ アーリーステージ13件程度12件9件75.0%
Ⅱ 事業化促進14件程度27件14件51.9%
Ⅲ 本格的事業展開6件程度7件4件57.1%
合計33件程度46件27件58.7%
出典:京都産業21「令和8年度『産学公の森』推進事業 補助事業テーマ名」、事業ページ(採択予定)。割合は当事務所が応募件数と交付決定件数から計算

数字から読み取れること

公表値から確かめられる事実と、そこからの読み取りを分けて書きます。

公表値から確かめられる事実

1. 応募が採択予定を上回ったのはⅡだけです(予定14件程度に27件)。Ⅱの交付決定は予定どおり14件でした。

2. ⅠとⅢは、応募が採択予定を下回った(Ⅰ)かほぼ同数(Ⅲ)にもかかわらず、交付決定は予定より少ない件数でした(Ⅰは13件程度に対して9件、Ⅲは6件程度に対して4件)。

3. 交付決定27件のうち、大学等研究機関(公設試験研究機関を含む)が入っていないのは1件だけです。その1件も、構成企業は「交付対象外」と付記されています。

4. 大学等研究機関には、京都大学のほか、摂南大学、大阪電気通信大学、神戸大学、東京科学大学、埼玉県立大学など京都府外の大学が含まれています。

ここからの読み取りです。2から、ⅠとⅢでは予算枠が余っていても一定の水準に届かない案件は交付決定されていない、と考えられます。ただし審査基準の点数や不採択の理由は公表されていないため、推測にとどまります。3は、産産連携でも申請できるという制度上の事実と矛盾しませんが、実際の交付決定は産学連携がほぼすべてだった、ということです。産産連携で出す場合は、社会課題の解決に必要な技術や知見をどこから得るのかを、計画の中で具体的に示す必要があると考えます。

採択テーマは、創薬・再生医療・診断など医療分野のほか、繊維・素材、食品、環境・エネルギー、水産、AIなどに広がっています。不採択案件のテーマは公表されていないため、「この分野なら採択されやすい」とは言えません。

この章のポイント

令和8年度は応募46件・交付決定27件(58.7%)。競争が最も厳しかったのはⅡで51.9%。ⅠとⅢは採択予定より少ない件数しか交付決定されていません。交付決定27件のうち26件に大学等研究機関が入っていました。

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SECTION 6 / 7

6. 採択後の義務

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項目内容(令和8年度採択分)
実績報告事業完了時または対象期間終了時に、2027年2月10日までに実績報告書を提出。期限内に出さなければ交付決定取消の対象
補助金の受取り額の確定後に請求する精算払いが原則。財団と協議のうえ、交付決定額の70%を上限に概算払を受けられる(直接人件費はすべて精算払い)
計画変更経費配分の変更が交付決定額のおおむね50%を超える場合、サブテーマの中止・変更や目標値の変更、プロジェクトリーダーの変更は事前承認が必要
事業化報告補助事業完了の翌年度から5年度間(Ⅰは1年度間)、事業化の状況を報告。報告しなければ交付決定取消の対象
財産の管理取得価格50万円以上の財産は取得財産管理台帳で管理し、承認なく目的外使用・譲渡・廃棄できない
帳簿の保存補助事業完了の翌年度から5年度間
返還時の加算金交付決定が取り消され返還を命じられた場合、受領日から納付日まで年3.0%の加算金
出典:補助金交付要領(令和8年度採択)第11条・第14条・第16〜22条・第24条

補助事業の期間中に、みなし大企業(大企業が株式の過半を持つなど)になった場合も交付決定取消の対象です。資本政策を動かす予定があるスタートアップは、事業期間中の株主構成に注意してください。

この章のポイント

実績報告の期限は2027年2月10日(令和8年度採択分)。概算払は交付決定額の70%まで。事業化報告は最長5年度続き、50万円以上の取得財産には処分の制限がかかります。

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SECTION 7 / 7

7. 次回の公募に向けて準備すること

次回(令和9年度)の公募は、実施の有無も時期も公表されていません(2026年9月30日時点)。令和6〜8年度はいずれも4月1日に募集が始まり、期間は約2か月でした。募集が始まってから連携先を探して合意まで持っていくのは現実的ではありません。次の5点は、公募の発表を待たずに進められます。

  1. 連携先と役割分担の合意誰が代表企業になり、誰が構成企業・大学等として何を担うのかを決めます。共同事業契約で定める成果の帰属と知的財産権の扱いは、合意に最も時間がかかる項目です。
  2. 解決する社会課題の特定と定量化どの社会課題を、どの程度解決するのかを数字で示せるよう、市場規模や影響を受ける人数などの根拠を集めます。
  3. コースの選択Ⅲは開発実績の蓄積が前提です。実績が足りなければⅠやⅡから始め、翌年度にステップアップする道があります。同種テーマでのステップアップ申請は認められていますが、前年度事業の実績報告書を新年度の交付決定前に出す必要があります。
  4. 経費の仕分けと補助額の試算経費を1/2の部分と15%の部分に分け、1企業3,000万円の上限と大学等への研究費の扱いも踏まえて、実際に受け取れる補助額と自己負担を試算します。
  5. 添付書類の準備法人は履歴事項全部証明書、個人は確定申告書の写しか開業届の写しのほか、府税に滞納がないことの証明書が求められます(京都府スマート証明申請サイトでスマホから請求可)。Ⅰを電子申請する場合はGビズIDプライムのアカウントも必要です。

この章のポイント

次回の公募は未公表。例年どおりなら4月開始・約2か月で締め切られるため、連携先との合意、社会課題の定量化、コース選択、経費の仕分け、添付書類を先に進めておくことが必要です。

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まとめ

まとめ

  • 京都府内に拠点を持つ中小企業が代表となる、産産連携または産学連携のグループが対象。行政の参画は不要
  • 3コース:Ⅰ 120万円以下/Ⅱ 100万〜2,000万円/Ⅲ 2,000万円超〜5,000万円。1企業3,000万円以内(産学なら大学研究費を2,000万円まで加算)
  • 補助率1/2。土地・建物と法定耐用年数7年以上の本格的な生産販売設備は15%
  • グループ内発注、核心部分の丸ごと委託、事前着手期間の人件費・旅費は対象外
  • 令和8年度は応募46件・交付決定27件。Ⅱが最も競争が厳しく51.9%
  • 事業化報告は最長5年度。次回の公募は未公表で、準備は公募前から始める必要がある

この補助金は、申請書より先に、組む相手と役割分担が決まっているかどうかで勝負が決まる制度です。

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よくあるご質問

よくあるご質問

行政(京都府や市町村)がグループに入っていないと申請できませんか。
申請できます。応募対象は、京都府内に拠点を有する中小企業を代表企業とし、構成企業または大学等研究機関が1者以上参画する産産・産学連携グループです。行政の参画は要件ではありません。
京都府外の企業と組んで申請できますか。
原則としてできません。府内に拠点を置く中小企業と府内に拠点のない企業だけのグループは応募できず、府外の企業は補助金の交付対象にもなりません。ただし、創業10年以内で国内に拠点を持つ未上場の「スタートアップ企業」は、府内に拠点がなくても構成企業になれます。
企業1社と大学だけで申請できますか。
できます。ただし大学等研究機関は補助金の交付先にはならず、大学等への受託(共同)研究費を企業側の補助対象経費に含める形になります。この場合、1企業の上限3,000万円に、大学等との研究費を2,000万円まで加算できます。
補助率はいくらですか。
補助対象経費の1/2以内です。ただし、土地造成費、建物建設費(付帯工事を含む)、本格的な生産・販売が主用途で法定耐用年数7年以上の設備は15%以内です。研究用の設備は1/2です。
グループ内の企業に試作を発注した費用は補助対象になりますか。
原則として対象になりません。交付要領は、産産・産学連携グループ内や親会社・子会社等への発注・外注による経費を、原則として対象経費としないと定めています。
京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業と両方申請できますか。
1事業者につき交付申請は1件です。別テーマであっても両方に交付申請することはできません。交付申請をしない構成企業として、別のグループに参加することは可能です。
前年度に採択されていても申請できますか。
同種のテーマでコースをステップアップする場合は申請できます。ただし事業期間の重複は認められないため、新年度の交付決定前(事前着手する場合は着手日前)に、前年度事業の実績報告書を提出する必要があります。
次の募集はいつですか。
令和9年度の公募は、実施の有無・時期とも公表されていません(2026年9月30日時点)。令和6〜8年度はいずれも4月1日に募集が始まり、約2か月で締め切られています。

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行政書士 潮海俊吾
執筆・監修:行政書士 潮海 俊吾
京都府行政書士会(登録番号19272132号)
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
※採択率は、当事務所が申請支援し採択結果が判明している案件を基準に算出しています。制度全体の採択率とは分母・算定方法が異なります。
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参考・出典

参考・出典

  1. 公益財団法人京都産業21「『産学公の森』推進事業」(令和8年度 募集・交付決定のお知らせ)
    https://www.ki21.jp/subsidy/kobo-r8-mori/使用箇所:第1章・第3章(コース・採択予定・申請方法)、第5章(募集期間・補助期間)、第7章(添付書類・ステップアップ申請)
  2. 公益財団法人京都産業21・京都府「『産学公の森』(『企業の森・産学の森』)推進事業補助金交付要領(令和8年度採択)」
    https://www.ki21.jp/wordpress/wp-content/uploads/2026/04/080401_subsidy_mori_01.koufuyouryou.pdf使用箇所:第1章(趣旨:第1条)、第2章(定義・対象外:第2〜4条)、第3章(別表2・別表4・第24条)、第4章(第6〜7条・別表3・対象外経費の例・テスト販売)、第6章(第11条・第14条・第16〜22条・第24条)
  3. 公益財団法人京都産業21「『産学公の森』推進事業 FAQ」
    https://www.ki21.jp/wordpress/wp-content/uploads/2026/03/080401_subsidy_mori_05.FAQ_.pdf使用箇所:第2章(応募資格 1-1〜1-9)、第3章(1企業3,000万円+2,000万円・理研連携)、第4章(15%の設備・事前着手)、FAQ
  4. 公益財団法人京都産業21「令和8年度『産学公の森』推進事業 補助事業テーマ名」(交付決定企業一覧)
    https://www.ki21.jp/wordpress/wp-content/uploads/2026/04/02mori-theme.pdf使用箇所:ヒーロー・第5章(コース別の応募・交付決定件数、参加大学等、テーマの分野)
  5. 補助金ポータル「『産学公の森』推進事業」令和6年度・令和7年度の過去公募情報
    https://hojyokin-portal.jp/subsidies/39411(令和6年度)/https://hojyokin-portal.jp/subsidies/54038(令和7年度)使用箇所:第1章・第7章(例年の募集時期)。二次情報

交付決定の割合は、出典4の応募件数と交付決定件数から当事務所が計算したものです。第5章の「読み取り」は当事務所の見解で、京都産業21の公表内容ではありません。最終確認日:2026年9月30日。