来年度(2027年度)の補助金はどうなる?10/9政府資料から読む変更点

2027年度(令和9年度)補助金の見通し|10月22日時点
来年度(2027年度)の補助金はどうなる?10/9政府資料から読む変更点

10月9日の政府会議資料と経済産業省の概算要求から、補助金・基金の見直し方針と、まだ決まっていない事項を分けて整理します。
今の公募に申請するか、来年度を待つかを判断するための実務ガイドです。

10/9

補助金・基金の見直し会議(第3回)

8事業

秋のレビュー対象(中小企業補助金は含まれず)

12月下旬

令和9年度予算政府案(確認の目安)

10/30

新事業進出・ものづくり補助金 第1回締切

行政書士 潮海俊吾
執筆・監修:行政書士 潮海 俊吾
京都府行政書士会(登録番号19272132号)/申請取次行政書士(阪行第20-93号)/宅地建物取引士
京都府行政書士会 登録・法規部
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
▶ プロフィール詳細
※採択率は2019年9月〜2026年5月に当事務所が申請支援を行い、審査結果が判明した案件の自社集計です。制度全体の採択率とは算定方法が異なります。
いま申請できる制度と、来年度の確認日程(2026年10月22日時点)
10/30(金)18:00締切
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回採択発表は2027年1月頃(予定)。採否が分かる前に令和9年度予算政府案が出る見込み▶ 3枠の違い・申請要件を見る
12月下旬予定・第9回
中小企業省力化投資補助金(一般型)第9回公募開始11月上旬・受付開始12月上旬・締切12月下旬(いずれも予定)▶ 一般型の要件・準備を見る
2027年3月末頃受付期間の終わり
11/12・11/1312月下旬(目安)
【確認日程】秋のレビュー(11/12・13)/令和9年度予算政府案(12月下旬目安)来年度の補助金の事業名・位置付けは予算政府案で、補助率・上限額・公募時期はその後の公募要領で確認します
10/16(金)受付終了
中小企業省力化投資補助金(一般型)第8回17:00で締切済み。採択発表は2027年2月上旬(予定)
【要点・2026年10月22日時点】来年度(2027年度・令和9年度)の補助金の条件は、12月下旬の予算政府案と、その後に公表される公募要領で決まります。政府は10月9日の会議で補助金・基金の見直しの着眼点を示し、経済産業省は中小企業等事業再構築促進基金の現行事業を「成長支援創出型事業」に高度化し、申請企業の中長期の経営計画と、その計画に対する民間金融機関の姿勢を審査項目とする方向を概算要求に反映しました。補助率・上限額・公募回数・開始時期は公表されていません。設備投資の時期が決まっている事業者は、新事業進出・ものづくり補助金 第1回(10月30日18:00締切)や省力化投資補助金 一般型 第9回(12月下旬締切予定)との比較から始めてください。

30秒でわかる:来年度の補助金(2026年10月22日時点)

・10月5日の所信表明で、首相は内閣官房の部局を「いわゆる『日本版DOGE』」と呼び、租特・補助金・基金の見直しを強化すると述べました。
・10月9日の第3回会議で、会議名に「基金」が加わり、補助金の見直しの着眼点(費用対効果・出口戦略・官民の役割・重複排除)が示されました。
・2026年7月30日の行政改革推進会議決定で、基金の収益納付の原則化とステージゲートの必置化が決まっています。
・経済産業省は、中小企業等事業再構築促進基金の現行事業を「成長支援創出型事業」に高度化し、中長期の経営計画と民間金融機関の姿勢を審査項目とする方向です。
・一本化される事業名、省力化投資補助金の扱い、補助率・上限額・公募時期は公表されていません。
・11月12日・13日の秋のレビュー8事業に、中小企業向け補助金は入っていません。
・今から準備できるのは、3〜5年の数値計画づくりと、取引金融機関への投資計画の説明です。

最終確認日:2026年10月22日
本記事は、内閣官房「租税特別措置・補助金・基金の徹底見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議(第3回)」の配付資料・議事録、中小企業庁の令和8年度事業資料、行政改革推進事務局の秋のレビュー資料、各補助金の公式サイトを基に作成しています。本文の[出典番号]は第8章の出典一覧に対応しています。令和9年度の制度内容は予算編成の過程で変わるため、申請時には必ず公式サイトと公募要領を確認してください。
この記事で扱う範囲
・政府資料に書かれていること(事実)と、当事務所の見立て(推論)を章・枠で分けています。見立ては「当事務所の見立て」と表示した枠の中だけに書いています。
・現行制度の補助率・上限額・申請要件は、関連記事(第6章)で扱っています。

来年度の補助金について、10月22日時点で政府資料から確認できるのは、見直しの方針と、経済産業省が概算要求に反映した変更方向までです。中小企業向けでは、審査で中長期の経営計画と金融機関の姿勢を見る方向が示された点が、申請の準備に直接関わります。

この記事では、まず確定していることを資料ごとに整理し、次に見直しの日程、中小企業向け補助金の変更方向、まだ決まっていないことと当事務所の見立て、最後に今申請するか来年度を待つかの判断材料を解説します。

本記事の内容 全8章 申請の時期を決めたい方は第5章、審査の変更点は第3章をご覧ください。

1. 来年度の補助金で、いま確定していること

ここでは、2026年10月22日時点で政府資料に書かれている内容だけを整理します。令和9年度の個別の公募条件は、公募要領の公表後に確定します。

10月5日の所信表明で「日本版DOGE」の強化が示された

2026年10月5日の第222回国会の所信表明演説で、首相は租税特別措置や補助金などの適正化を進めるために内閣官房に設置した部局を「いわゆる『日本版DOGE』」と呼び、その取組を強化すると述べました。同じ演説では、補正予算依存から脱却し、恒常的な施策を当初予算に計上する方針も示されています。[出典8]

令和9年度の中小企業向け補助金の制度名・補助率・上限額・公募時期は、この演説には書かれていません。

10月9日の会議で、会議名に「基金」が加わった

2026年10月9日9時15分から、官邸4階大会議室で第3回の会議が開かれました。配付資料は、資料1「自己点検結果の要求・要望への反映状況」、資料2「補助金・基金の見直しの着眼点」、資料4「秋のレビュー」、参考資料1「各府省の反映状況」、参考資料2「所信表明演説(抄)」などです。[出典1]

議事録では、基金も対象であることを明確にするため、会議名に「基金」を加えたと説明されています。片山担当大臣は、各府省の見直しが十分だったとは考えていないと述べ、予算編成の過程で要求内容を精査するとしています。[出典2]

令和9年度予算は補正予算依存からの脱却を掲げる

資料2は、令和9年度予算編成で「補正予算依存の財政運営からの脱却」を掲げています。補正予算での措置が結果として長年続いてきた補助金・基金について、それを前提とした予算編成と決別していく考え方が示されています。[出典3]

補助金を見直す4つの着眼点

資料2は、補助金を個別に見直す際の着眼点を4つ示しています。[出典3]

着眼点資料に書かれている確認内容
費用対効果外部有識者やEBPMを活用し、進捗や政策効果をモニタリングして、費用対効果を厳しく検証できるか
目的・手段と出口社会経済情勢の変化を踏まえた事業内容か。段階的に金融手法へ移行する道筋など、出口戦略が明確になっているか
官民・国地方の役割民間が負担すべきリスクまで公的支援に頼っていないか。民間が事業の進捗・成果に関与しているか
重複排除目的や手段が近接・類似する施策が実施されていないか

※資料2は、令和9年度の予算編成で各事業を確認するときの着眼点を並べた資料です。個別の補助金を廃止・縮小する一覧は載っていません。

基金ルールの見直し:3年ルール不適用・ステージゲート・収益納付の原則化

資料1の4頁に、2026年7月30日の行政改革推進会議決定「基金ルールの見直しについて」が載っています。主な内容は次のとおりです。[出典7]

  • 新たな予算措置を3年程度とする、いわゆる「3年ルール」を適用しない
  • 1〜3年ごとに支援案件の進捗・成果を評価して次の段階の支援を判断する「ステージゲート」を必置化する
  • 基金からの支援によって生じた一定の利益を基金設置法人・国へ返す「収益納付」を原則化する
  • 目的・対象が重複する基金、長年活用されていない基金、設置期限が到来している基金などの統廃合を検討する
  • 交付決定・支出・運用の状況を四半期ごとに公表する

いずれも、詳細は予算編成の過程で具体化するとされています。

基金の滞留資金は国庫返納と国庫債務負担行為への切替えを検討する

資料2は既存基金について、事業の性質に応じて、滞留している資金を国庫へ返納し、国庫債務負担行為の活用へ切り替えられないか検討するとしています。[出典3]資料1の基金ルール見直しでも、金利上昇による保有コストを抑えるため、長期滞留資金の防止や機会費用の軽減を考慮した国庫返納の仕組みを整備するとしています。[出典7]

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2. 見直しはどこまで進んでいるか

10月5日から公募要領までの時系列

時期動き中小企業が確認すること
2026年10月5日所信表明で「日本版DOGE」の強化と、補正予算依存からの脱却・恒常的な施策の当初予算計上を表明[出典8]政府全体の予算編成方針
2026年10月9日第3回会議を開催。補助金・基金の見直しの着眼点を提示[出典1][出典3]費用対効果、金融手法への出口、官民の役割、重複排除などの評価軸
2026年11月12日・13日令和8年秋のレビューを実施予定[出典6]公開検証の対象事業と議論の内容
目安
2026年12月下旬
令和9年度予算政府案を確認する時期中小企業庁の事業概要で、事業名・予算上の位置付け・制度の組み替え
予算政府案の公表後各制度の公募要領等が順次公表される補助率・上限額・対象経費・要件・公募回数・申請開始日

※12月下旬は、この記事で確認する時期の目安です。令和9年度の個別補助金の公募要領の公開日と申請開始日は、2026年10月22日時点で公表されていません。

各府省の要求は予算編成過程でさらに精査される

10月9日の議事録で、片山担当大臣は予算編成の過程で要求内容を精査すると発言しています。[出典2]資料1の1頁にも、各府省が自己点検を反映して概算要求を行い、見直し内容を予算編成プロセスで精査した上で具体化するという骨太方針2026の記述が引用されています。[出典7]2026年10月時点の概算要求に書かれた事業名や仕組みは、予算編成の過程で変わる可能性があります。

11月12日・13日の秋のレビュー8事業に、中小企業向け補助金は入っていない

令和8年秋のレビューの対象は次の8事業です。[出典6]

  • 無償資金協力(外務省)
  • 障害福祉サービス(うち障害児通所支援等)(こども家庭庁)
  • 経済安全保障重要技術育成プログラム【基金】(文部科学省)
  • 宇宙戦略基金事業【基金】(内閣府・総務省・文部科学省・経済産業省)
  • 農山漁村振興交付金(農林水産省)
  • 海底ケーブル等の地方分散によるデジタルインフラ強靱化事業【基金】(総務省)
  • バイオものづくり革命推進事業【基金】(経済産業省)
  • 高等学校教育改革関係事業(文部科学省)

中小企業等事業再構築促進基金と、本記事で扱う中小企業向け補助金は、この8事業に含まれていません。予算編成での見直しは、秋のレビューとは別に、補助金・基金全体を対象に進みます。[出典3]

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3. 中小企業向け補助金で示された変更方向

現行の新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金は同じ基金を財源とする

中小企業庁の令和8年度事業資料では、「ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業」に2,960億円が示され、中小企業等事業再構築促進基金を活用すると記載されています。この事業の中に、新事業進出・ものづくり補助金と、中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)が置かれています。[出典5]

「成長支援創出型事業」への高度化と、新しい審査項目

参考資料1の17頁で、経済産業省は中小企業等事業再構築促進基金について、次の方針を令和9年度概算要求へ反映しています。[出典4]

  • 新製品開発等を支援する現行事業を「成長支援創出型事業」に高度化する
  • 申請企業の中長期の経営計画と、その計画に対する民間金融機関の姿勢を審査項目とする
  • 支援が融資の呼び水となり、中小企業の成長が持続する仕組みとする
  • 複数事業から成長支援創出型事業への一本化等により、管理費率を低減する
  • 申請システムに自動計算機能を実装し、申請負担を軽減する

同じ方針は資料1の3頁にもあり、こちらでは「類似事業への一本化等により、管理費率を低減」と書かれ、自動計算機能で入力が必要な項目を最低限にするとしています。[出典7]

資料に書かれていないこと:参考資料1は「複数事業」、資料1は「類似事業」と表現していますが、どちらの資料にも一本化される個別事業の具体名は書かれていません。省力化投資補助金が一本化の対象になるかは、これらの記載からは判断できません。金融機関がどの書類を出すのか、確認書が必須になるのか、融資実行が条件になるのかも書かれていません。[出典4][出典7]

補助金を融資の呼び水とする方向は、資料2の着眼点と重なる

経済産業省の「融資の呼び水」という記述は、資料2の「民間が負担すべきリスクまで公的支援に頼っていないか」「段階的に金融手法へ移行する出口戦略が明確か」という着眼点と同じ方向を向いています。[出典3][出典4]

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4. 確定していること・まだ決まっていないこと・当事務所の見立て

表の「確定」は、2026年10月22日時点の政府資料にその内容が記載されているという意味です。令和9年度の個別の公募条件は、公募要領の公表後に確定します。

確定(公表資料上)まだ決まっていないこと当事務所の見立て
令和9年度予算編成で補正予算依存からの脱却を進め、恒常的な施策を当初予算に計上する方針[出典3][出典8]中小企業向けの各補助金が、どの時期に何回公募されるか当初予算への移行が進めば、公募の組み方や時期が従来と変わる可能性があります
補助金について費用対効果・出口戦略・官民の役割・重複排除を確認する方針[出典3]個々の中小企業向け補助金に、各着眼点がどのような要件として入るか設備投資計画に加えて、会社全体の経営計画と資金調達の説明を求められる比重が高くなる可能性があります
現行事業を成長支援創出型事業へ高度化し、中長期の経営計画と民間金融機関の姿勢を審査項目とする方向[出典4]成長支援創出型事業の正式な制度構成、一本化される事業名、金融機関の確認方法新事業進出・ものづくり系の支援を受け止める事業になる可能性があります
基金からの支援で生じた一定の利益について、収益納付を原則化する方針[出典7]どの基金事業に、どの条件・範囲で収益納付を適用するか後継となる補助事業の返納要件に反映される可能性があります
現行の新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金は、同じ基金を活用[出典5]省力化投資補助金が令和9年度の一本化対象になるか資料から判定できないため、当事務所は予測を出しません
まだ決まっていないこと(10月22日時点)
一本化される具体的な事業名、省力化投資補助金の扱い、「民間金融機関の姿勢」の確認方法、令和9年度の補助率・上限額・公募回数・開始時期。12月下旬の予算政府案で事業の位置付けを確認し、その後に公表される公募要領で申請条件を確認します。

当事務所の見立て①「成長支援創出型事業」が新事業進出・ものづくり系の受け皿になる可能性

当事務所の見立て・推論

参考資料1は「新製品開発等を支援する現行事業」を成長支援創出型事業へ高度化すると記載しています。令和8年度の中小企業庁資料では、同じ基金を活用して新事業進出・ものづくり補助金が行われています。[出典4][出典5]

この2つの資料を合わせて、当事務所は、成長支援創出型事業が新事業進出・ものづくり系の支援を受け止める可能性があると見ています。資料に「後継」という言葉はなく、現行事業の内容から行った推論です。省力化投資補助金まで同じ事業へ一本化されるとは判断していません。

当事務所の見立て②収益納付の原則化が、後継事業の返納要件にどう反映されるか

当事務所の見立て・推論

基金からの支援によって生じた一定の利益について収益納付を原則化することは、行政改革推進会議決定として資料1に記載されています。[出典7]一方、現行の省力化投資補助金のカタログ注文型は、2026年3月19日の制度改定で収益納付が撤廃されています。[出典11]

今後確認が必要なのは、原則化の方針を中小企業等事業再構築促進基金の後継事業に適用するか、適用する場合に対象となる利益・計算方法・上限・例外をどう定めるかです。2026年10月22日時点では公表されていません。

当事務所の見立て③恒常的な施策の当初予算計上が、公募時期に影響する可能性

当事務所の見立て・推論

10月5日の所信表明は、補正予算依存から脱却し、恒常的な施策を当初予算に計上する方針を示しています。[出典8]中小企業向け補助金で当初予算による措置が増えれば、公募の開始時期や年度内の公募回の組み方が変わる可能性があります。令和9年度の新事業進出・ものづくり系補助金の申請開始月は公表されていません。

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5. 今申請するか、来年度を待つか、今から準備すること

現行制度の締切を確認する

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回

申請受付締切:2026年10月30日(金)18:00|採択発表:2027年1月頃(予定)

12月下旬の予算政府案が予定どおり公表されれば、第1回に申請した事業者は、採否が分かる前に令和9年度の事業の位置付けを確認できます。[出典9]

中小企業省力化投資補助金(一般型)第9回

公募開始:11月上旬(予定)|受付開始:12月上旬(予定)|締切:12月下旬(予定)

第8回は2026年10月16日17:00に締め切られました。[出典10]

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)

申請受付期間:2027年3月末頃まで

2026年3月19日の制度改定で、受付期間が2026年9月末頃から2027年3月末頃まで延長されました。[出典11]

※締切や予定日は変更されることがあります。申請直前にも公式サイトを確認してください(最終確認日:2026年10月22日)。

来年度を待つ場合は、補助率・上限額・開始時期が未確定のまま判断することになる

令和9年度の補助率、上限額、公募回数、開始時期は、2026年10月22日時点の資料に示されていません。来年度を待つ場合は、補助金を使わずに事業を実施する資金計画と、補助金を使う場合の資金計画を別々に作り、両方で投資が成り立つかを確認してください。

設備の更新時期、取引先との契約、建物や機械の納期が2026年度内に決まっている事業者は、現行制度の締切と事業スケジュールを先に並べてください。投資時期を2027年度まで動かせる事業者は、12月の予算政府案を確認してから再判定できます。

3〜5年の売上・付加価値額・給与支給総額を数字で作る

経済産業省は、申請企業の中長期の経営計画を審査項目にする方向を令和9年度概算要求へ反映しています。[出典4]今から準備する場合は、3〜5年程度を社内計画の目安として、売上、付加価値額、給与支給総額、設備投資額、必要資金を年度ごとに並べてください。公募要領で指定された様式は2026年10月22日時点で存在しないため、これは当事務所からの準備提案です。

数字は「投資前」「投資直後」「事業が軌道に乗った後」を同じ表で比べられる形にします。12月以降に制度要件が公表されたら、公募要領の指標に合わせて数値を修正します。

取引金融機関に投資計画を説明し、融資の見込みを確認する

経済産業省は、中長期の経営計画に対する民間金融機関の姿勢を審査項目にし、補助による支援が融資の呼び水となる仕組みを目指す方向を示しています。[出典4]設備投資を予定している事業者は、公募開始を待たずに取引金融機関へ投資目的、必要額、自己資金、売上計画、返済原資を説明し、融資を組み合わせる場合の見込みを確認しておけます。

注意:令和9年度の制度で金融機関の確認書や融資が必須になるかは、2026年10月22日時点で公表されていません。今行う金融機関との対話は、自社の投資計画と資金計画を確かめる準備として位置付けてください。

12月下旬の予算政府案で中小企業庁の事業概要を確認する

次に確認する資料は、令和9年度予算政府案に合わせて公表される中小企業庁・経済産業省の事業概要です。成長支援創出型事業の位置付け、一本化される事業名、省力化投資補助金の扱いを確認し、その後の公募要領で補助率、上限額、要件、公募時期を確認します。

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6. 弊所の関連記事

現行制度の補助率・上限額・申請要件は、制度別の記事で整理しています。

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7. よくあるご質問

Q. 来年度も今と同じ補助金を使えますか?

令和9年度に現行制度と同じ名称・補助率・上限額・要件が続くかは、2026年10月22日時点では確認できません。政府は補助金・基金の見直しを進め、経済産業省は中小企業等事業再構築促進基金の現行事業を成長支援創出型事業へ高度化する方向を示しています。

Q. 「成長支援創出型事業」は新事業進出・ものづくり補助金の後継ですか?

当事務所の見立てでは受け皿になる可能性がありますが、後継と確定した事実ではありません。参考資料1は、新製品開発等を支援する現行事業を成長支援創出型事業へ高度化すると記載していますが、どの事業を引き継ぐかは書かれていません。

Q. 省力化投資補助金も一本化されますか?

わかりません。令和8年度は省力化投資補助金も中小企業等事業再構築促進基金を活用していますが、参考資料1の「複数事業」、資料1の「類似事業」が具体的にどの事業を指すかは記載されていません。

Q. 金融機関の確認書や融資が必須になりますか?

2026年10月22日時点では未公表です。経済産業省の資料には、中長期の経営計画に対する民間金融機関の姿勢を審査項目にすることと、支援を融資の呼び水とする方向が書かれています。確認書の様式、融資実行の要否、金融機関の関与方法は示されていません。

Q. 来年度の補助率や上限額はいくらですか?

要確認です。令和9年度の補助率、上限額、公募回数、開始時期は、2026年10月22日時点の資料に示されていません。12月の予算政府案で事業の位置付けを確認し、最終的には各制度の公募要領で確認してください。

Q. 日本版DOGEで中小企業向け補助金は減ったり、なくなったりしますか?

今回の政府資料から、個々の中小企業向け補助金が減る、またはなくなるとは断定できません。政府が示しているのは、費用対効果、出口戦略、官民の役割、重複排除などの観点から補助金・基金を見直す方針です。

Q. 今申請するのと来年度まで待つのは、どちらがよいですか?

設備投資の実施時期が決まり、現行制度の要件に合う場合は、現在の締切を基準に申請を検討します。2027年度まで投資を動かせる場合は、12月の予算政府案を確認してから制度を再判定できます。来年度を待つ場合は、補助率、上限額、公募時期が未公表であることを資金計画に入れてください。

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8. 参考・出典

[出典1]内閣官房「租税特別措置・補助金・基金の徹底見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議(第3回)議事次第」(2026年10月9日)
[出典2]内閣官房「同会議(第3回)議事録」
[出典3]内閣官房 資料2「『補助金・基金の見直し』に向けた基本的な考え方と見直しの着眼点(案)」
[出典4]内閣官房 参考資料1「各府省庁の自己点検結果の要求・要望への反映状況」(経済産業省 17頁)
[出典5]中小企業庁「ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業」令和8年度事業資料
[出典6]内閣官房 行政改革・効率化推進事務局「秋のレビュー(秋の年次公開検証)」特設ページ・日程表
[出典7]内閣官房 資料1「自己点検結果の要求・要望への反映状況について」(1頁・3〜4頁)
[出典8]内閣官房 参考資料2「第222回国会における高市内閣総理大臣所信表明演説(令和8年10月5日)(抄)」
[出典9]中小企業庁「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募の申請受付を開始しました」(2026年9月30日/10月22日確認)
[出典10]中小企業省力化投資補助金「スケジュール(一般型)」(2026年10月22日確認)
[出典11]中小企業省力化投資補助金「2026年3月19日制度改定(カタログ注文型)」(2026年10月22日確認)

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