補助金と助成金の違いとは?申請方法や利用条件も解説

補助金と助成金の違い
申請方法・利用条件・どちらを使うべきか

似ているようで、管轄も仕組みも違う「補助金」と「助成金」。
違い・申請の流れ・注意点・頼む専門家まで、行政書士が整理します。

行政書士 潮海俊吾
執筆・監修:行政書士 潮海 俊吾
京都府行政書士会(登録番号19272132号)
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
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補助金は経済産業省・中小企業庁・観光庁などが管轄し、予算に上限があり審査で採否が決まる競争型(例:持続化・ものづくり・デジタル化AI導入・新事業進出)。助成金は主に厚生労働省が管轄し、要件を満たせば原則受給できる(例:キャリアアップ・人材開発支援などの雇用関係)。実務上の大事な違いとして、補助金(経産省系)の申請書類の作成代行は行政書士、雇用関係助成金(厚労省)の申請代行は社会保険労務士と、頼む専門家が分かれます。

音楽:魔王魂

本記事の内容
I. 補助金と助成金の本質的な違い

II. 申請方法(GビズID・電子申請/助成金の流れ)

III. 利用条件と注意点

IV. どの専門家に頼む?(行政書士と社労士の棲み分け)

V. 主な制度の例(最新リンク)

VI. よくある質問

VII. まとめ

I. 補助金と助成金の本質的な違い

どちらも国や自治体から交付され、原則として無利子・返済義務がない点は共通です(ただし要件未達の場合の返還条件はあります)。一方で、目的・管轄・採否の仕組みが異なります。

項目補助金助成金
主な管轄経済産業省・中小企業庁・観光庁 など主に厚生労働省(雇用関係)
主な目的新事業・設備投資・技術開発・販路開拓雇用の維持・人材育成・労働環境の改善
採否予算上限あり・審査で採択/不採択が決まる競争型要件を満たせば原則受給できる
募集公募回制(締切あり)通年が多い
受け取り原則後払い・自己負担あり(交付決定→事業実施→実績報告→入金)要件達成・実施後に支給
具体例持続化/ものづくり/デジタル化AI導入/新事業進出/省力化投資/事業承継・M&Aキャリアアップ/人材開発支援/両立支援等 など

※「補助金」「助成金」という名称は制度ごとに必ずしも厳密ではありません。実際の管轄・要件は各制度の公募要領でご確認ください。

II. 申請方法(GビズID・電子申請/助成金の流れ)

どちらも「待っているだけ」では受給できません。それぞれ申請の入口が異なります。

補助金の申請

近年はほぼ電子申請に移行しています。経済産業省・中小企業庁系の補助金はGビズIDプライムのアカウントが必須で、発行までに2〜3週間(混雑時はさらに)かかるため、公募を待たず早めの取得が重要です。多くは電子申請システム(jGrants等)で申請します。交付決定の前に発注・契約した経費は対象外になる点に注意してください。

雇用関係助成金の申請

キャリアアップ助成金などは段階型です。まず計画書を作成して労働局へ提出し、就業規則の整備・届出を行い、制度に沿って雇用転換等を実施。一定期間の継続後に支給申請し、審査を経て受給となります。書類が複雑で補正対応も多いため、専門家の活用が現実的です(後述IVの棲み分けに注意)。

III. 利用条件と注意点

  • 目的に沿った活動:交付目的に即した事業・取組を、計画どおりに実施すること
  • 期間・予算の遵守:定められた期間内・予算内で実施すること
  • 報告義務:実績報告・成果報告など所定の報告を行うこと
  • 重複の回避:同一経費を複数制度で重複申請しないこと(二重取りの禁止)
  • 不正の禁止:不正受給は厳禁。発覚時は重いペナルティ
返還・罰則のリスク:利用条件に違反した場合、交付された補助金・助成金の返還や罰則が課されることがあります。賃上げ等の達成要件が付く制度では、未達時に減額・返還を求められる場合もあります。申請前に目的・条件をしっかり確認し、遵守してください。

IV. どの専門家に頼む?(行政書士と社労士の棲み分け)

「補助金も助成金も同じ専門家に頼める」と思われがちですが、申請代行できる専門家は制度の管轄によって分かれます。ここを誤ると、無資格・無権限の代行になりかねません。

対象申請書類の作成代行ができる専門家
補助金(経済産業省・中小企業庁・観光庁系)行政書士(または行政書士法人)
雇用関係助成金(厚生労働省/労働社会保険諸法令に基づくもの)社会保険労務士
重要:キャリアアップ助成金などの雇用関係助成金は、労働社会保険諸法令に基づく手続のため、申請代行は社会保険労務士の業務領域です。行政書士は、経済産業省系の補助金の申請書類作成を担います。なお、事業承継・M&A補助金では2025年10月以降、有償の申請書類作成代行が行政書士(または行政書士法人)に限定され、行政書士証憑・委任契約書の提出が必須になっています。

当事務所は経済産業省系の補助金(持続化・ものづくり・デジタル化AI導入・新事業進出・省力化・事業承継M&A 等)の申請サポートを専門としています。雇用関係助成金が必要な場合は、適切な専門家をご案内します。

V. 主な制度の例(最新リンク)

補助金(行政書士がサポート)

雇用関係助成金(社会保険労務士の領域)

キャリアアップ助成金、人材開発支援助成金、両立支援等助成金 など(厚生労働省)。

短期募集の見逃しに注意

歴史のある国の補助金は通年で複数回の募集があることが多い一方、財団や自治体ベースの補助金・助成金は数か月だけの短期募集が多く、存在を知らないと間に合いません。使いたい制度の目星を早めにつけ、公募期間を押さえて準備しておくのが安全です。各制度の最新の公募状況は補助金一覧【2026年版】で確認できます。

VI. よくある質問

Q. 補助金と助成金の違いは何ですか?

補助金は主に経済産業省・中小企業庁・観光庁などが管轄し、予算に上限があり審査で採択・不採択が決まる競争型です。助成金は主に厚生労働省が管轄し、要件を満たせば原則として受給できます。どちらも原則無利子・返済義務はありませんが、要件未達の場合は返還を求められることがあります。

Q. 補助金や助成金の申請代行は誰に頼めますか?

経済産業省系の補助金の申請書類の作成代行は行政書士(または行政書士法人)が担います。キャリアアップ助成金などの雇用関係助成金(厚生労働省)の申請代行は社会保険労務士の業務領域で、行政書士は行えません。制度の管轄により頼む専門家が分かれます。

Q. 補助金の申請に必要な準備は?

経済産業省・中小企業庁系の補助金はGビズIDプライムのアカウントが必須で、発行に2〜3週間かかるため早めの取得が重要です。電子申請が主流で、交付決定前に発注・契約した経費は補助対象外になる点にも注意が必要です。

Q. 補助金と助成金は両方申請できますか?

目的や対象経費が異なれば、補助金と助成金を併用できる場合があります。ただし、同一の経費を複数の制度で重複して受け取ること(二重取り)は禁止されています。それぞれの制度の併用可否は公募要領で確認してください。

VII. まとめ

補助金と助成金の違い・ポイント

・補助金=経産省系・審査で採否が決まる競争型/助成金=厚労省系・要件を満たせば原則受給
・どちらも原則 無利子・返済義務なし(要件未達の返還条件はあり)
・補助金はGビズIDプライムが必須・交付決定前の発注は対象外
補助金の代行は行政書士/雇用関係助成金の代行は社会保険労務士と専門家が分かれる
・短期募集の制度は見逃しやすい。早めに目星をつけて準備を

最終確認日:2026年6月14日。制度の名称・管轄・要件は変更される場合があります。申請時には各制度の公募要領・公式情報をご確認ください。

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