京都市補助金 × AI導入補助金の2本柱
2026年10月1日からカスハラ対策が事業主の義務に。
京都の中小企業が今できる資金手当てを、申請実績105社超の行政書士が2軸で解説します。
60万円
京都市補助 上限
450万円
AI導入補助 上限
10/1
義務化 施行
30秒でわかる:京都のカスハラ対策と補助金
・カスタマーハラスメント(カスハラ)対策は、2026年10月1日から、従業員を雇うすべての事業主の法的義務になります。
・京都市の「中小企業ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金」は、補助率4/5以内・上限60万円で、カスハラ対策の研修・マニュアル作成・相談窓口整備を補助対象にできます。
・対象は、京都市内に主たる事業所を有する中小企業・個人事業主です。
・申請には社会保険労務士・中小企業診断士などの専門家への事前相談が必要です。受付は例年春頃(4〜5月)で、令和8年度は5月末に終了し、次回公募は令和8年7月頃に情報更新予定です。
・通話録音・AI電話応対などのITツールは、国の「デジタル化・AI導入補助金」(補助率1/2〜2/3・最大450万円)の対象になり得ます。
・京都府・京都市に「カスハラ専用」の補助金は2026年6月時点で確認できず、上記2制度の組み合わせで対応するのが基本です。
音楽:魔王魂
本記事の内容
・ カスハラ対策は2026年10月1日から事業主の義務に
・ 京都に「カスハラ専用」の補助金はあるのか
・ 軸①:京都市「ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金」
・ 軸②:デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)
・ 5問でわかる「どっちを使う?」制度診断
・ 費用と自己負担はいくら?3つのモデル試算
・ 採択されやすい書き方と、よくある対象外
・ 京都の業種別モデルケース
・ 頼み先の分け方と、行政書士ができること
・ 施行までにやるべき3ステップ
・ よくある質問
・ まとめ
1. カスハラ対策は2026年10月1日から事業主の義務に
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客や取引先などからの、社会通念上相当な範囲を超えた言動で、従業員の就業環境を害するものを指します。このカスハラへの対策は、2026年10月1日から、従業員を雇うすべての事業主の法的義務になります。
根拠は改正労働施策総合推進法です。事業主は職場における顧客等の言動(カスハラ)に起因する問題について、雇用管理上必要な措置を講じる義務を負います。法律上は雇用する労働者数による規模要件は置かれておらず、今回確認できる範囲で中小企業向けの経過措置も設けられていません。パート・アルバイトのみの小規模店舗も対象になると考えられます。
指針が求める措置:大きく4類型、実務上は10項目
厚生労働省の指針(令和8年2月26日告示)は、事業主が講ずべき措置を大きく4つの類型で示しています。これを実務に落とすと、次の10項目として整理できます。自社の対応状況の点検リストとしてお使いください。
- ① カスハラに毅然と対応し従業員を守るという方針の明確化
- ② 何がカスハラに当たるか、発生時にどう対処するかの内容を周知
- ③ 相談窓口の設置とその周知
- ④ 相談担当者が適切に対応できる体制づくり
- ⑤ 事案発生時の事実関係の迅速・正確な確認
- ⑥ 被害を受けた従業員への配慮措置
- ⑦ 再発防止に向けた取組
- ⑧ 特に悪質なカスハラへの対処方針の事前設定と体制整備
- ⑨ 相談者等のプライバシー保護措置と、その周知
- ⑩ 相談したことを理由とする不利益取扱いの禁止と、その周知
指針には、録音・録画による記録、複数人での対応、退店要求や電話の打ち切り、警察への通報、弁護士への相談といった具体的な対応例まで盛り込まれており、単なる理念規定ではなく、実務的な体制整備が求められる内容です。
業種別マニュアルも公開されています
厚生労働省は、共通の「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」に加え、スーパーマーケット業編・宅配業編といった業種別マニュアルを公開しています。小売業はスーパーマーケット業編がそのまま参考になります。ただしスーパーマーケット業編には「法改正成立前の内容」という注記があるため、2026年2月告示の指針で上書きしながら使う必要があります。観光業専用の業種別マニュアルは現時点で確認できませんが、方針明示・顧客向け掲示・相談窓口・記録・悪質事案への対処方針という骨格は、旅館・ホテル・飲食・土産物店にも転用できます。
2. 京都に「カスハラ専用」の補助金はあるのか
京都市には、カスタマーハラスメント対策に使える補助金があります。それが「中小企業ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金」(補助率4/5以内・上限60万円)です。研修・マニュアル作成・相談窓口の整備などが補助対象になり得ます。一方で、「カスハラ対策専用」と銘打った補助金は、京都府・京都市・府内市町村に2026年6月時点で確認できません。東京都には録音・録画環境やAIシステム導入等に対する企業向け奨励金が、名古屋市には防犯カメラ・通話録音装置・マニュアル作成委託費を対象とする専用補助金がありますが、京都はそこまでの専用制度化には至っていません。なお京都府は、2026年6月にカスハラ対策の検討会議を立ち上げ、条例制定も視野に議論を進めています(知事は「条例ありきではない」とも説明しており、現時点で条例の制定やパブリックコメント開始は確認できません)。
専用制度がないことは「使える補助金がない」ことを意味しません。京都の事業者には、次の2つの制度という現実的な選択肢があります。
| 京都市の補助金 | 国のAI導入補助金 | |
|---|---|---|
| 正式名称 | 中小企業ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金 | デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金) |
| 対象事業者 | 京都市内に主たる事業所を有する中小企業等(個人事業主含む) | 中小企業・小規模事業者等 |
| 補助率 | 4/5以内 | 1/2以内(賃金要件で2/3以内) |
| 補助上限 | 60万円 | 450万円(通常枠) |
| 得意な経費 | 研修・専門家委託・備品など(ハードも条件付きで可) | ソフトウェア・クラウド・AIツール(ハード単体は不可) |
| カスハラとの関係 | 対象事業の例に「カスタマーハラスメント対策」を明記 | 顧客対応プロセスのITツール(通話録音・AI応対等)が対象になり得る |
| 現在の状況 | 令和8年度募集は2026年5月31日で終了。次回は令和8年7月頃に情報更新予定 | 公募中。第4次締切(8月25日)まで公表済み |
それぞれの詳細は、京都市の補助金一覧【2026年度】とデジタル化・AI導入補助金2026の解説でも整理しています。
3. 軸①:京都市「ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金」
京都市内に主たる事業所を持つ中小企業・個人事業主を対象に、働きやすい職場環境づくりを支援する補助金です。補助率5分の4以内・上限60万円という手厚い条件で、令和8年度の募集要領では、対象事業のひとつ「従業員の福利厚生及び安全衛生の向上に資する事業」の例として「カスタマーハラスメント対策」が明記されています。京都の補助金でカスハラ対策が名指しされている、現時点で唯一の制度です。
対象になる事業者の目安
京都市内に主たる事業所を有する中小企業等で、個人事業主も対象です。業種や従業員数・資本金などの細かな要件で外れる場合があるため、自社が該当するかは募集要領と事前相談で確認してください。市外に本店がある事業者は対象外になり得ます。詳細は京都市の補助金一覧【2026年度】で整理しています。
対象になる経費・ならない経費
対象になり得る経費
研修の講師謝礼、外部人材(専門家)への委託料、備品購入費など。カメラのような汎用性の高い機器も、補助事業にのみ使用する場合に限って認められる整理です(備品購入は原則として総事業費の2分の1以内という目安があります)。
対象にならない経費
補助金の申請・報告書類の作成費用そのものは対象外です。
注意点:「法律で義務付けられた最低限の対応」は対象外になり得る
令和8年度は募集終了。今は「次回公募への準備期間」
令和8年度の募集は2026年5月31日で終了しています。京都市の補助金一覧は令和8年7月頃に更新が予定されており、次回(令和9年度)公募の手がかりはそのタイミングで出てくる見込みです(ただし、次回公募が必ず実施される保証はなく、要件が変わる可能性もあります)。とはいえ義務化の施行は10月1日。次回公募が出てから準備を始めるのでは遅いのが実情です。今のうちに、自社のカスハラ対応の現状整理、必要な投資の洗い出し、事業計画の骨子づくりを済ませておけば、次回公募の開始と同時に動けます。
4. 軸②:デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)
通話の自動録音やAIによる電話応対などのITツールは、国の「デジタル化・AI導入補助金」(旧IT導入補助金)で補助対象になり得ます。補助率は1/2以内(賃金要件で2/3以内)、補助額は最大450万円です。これは、京都市補助金ではカバーしにくいソフトウェア・AIによるカスハラ対策を、別の制度で手当てできるという意味です。
「今すぐ動ける」のもこちらです。長年「IT導入補助金」として知られてきた国の制度が、2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称を変えて公募中です。中小企業・小規模事業者がITツール・AIを導入する経費の一部を補助する制度で、補助額は5万円から最大450万円です。締切は年度内に複数回設定され、現在は第4次締切(8月25日)まで公表されています。
カスハラ対策で使えるAIツールのイメージ
通話の自動録音・AI文字起こしシステム
「録音しています」という事実自体が抑止になり、事案発生時の事実確認にも使えます。
AIによる電話自動応対・ボイスボット
一次対応をAIが担い、従業員が理不尽な電話に直接さらされる時間を減らします。
問い合わせ対応を記録・共有するCRM・コールセンターシステム
対応履歴の蓄積で、悪質事案を組織として把握できます。
申請上の最重要ポイント:目的は「労働生産性の向上」
この補助金は「カスハラ対策」ではなく「労働生産性の向上」を目的とする制度です。申請上は、録音やAI応対を「顧客対応業務の効率化・省力化」として位置づけ、その結果として従業員を守る体制が整う、という組み立てになります。補助の対象になるのは、事務局に登録済みのITツールに限られます。AI応対やCRM系の登録ツールは確認できますが、導入したい製品が補助対象として登録されているかは、製品ごとに公式のITツール検索で個別に確認する必要があります。
京都市補助金との決定的な違い:ハードは買えない
通常枠はソフトウェア(クラウド利用料は最大2年分)と、導入コンサルティング・設定・研修・保守といった関連役務が対象で、防犯カメラなどのハードウェア単体は対象になりません。カメラや物理的な設備を含む対策は京都市補助金(次回公募)、ソフトウェア・AIによる対策はこちら、という使い分けが基本線です。
5. 5問でわかる「どっちを使う?」制度診断
2つの制度は、対象になる経費も申請の組み方も違います。自社がどのルートに乗るのかは、次の5つの問いでだいたい見えてきます。
- Q1. 主たる事業所は京都市内にありますか?
- Q2. 京都市の事前相談会に参加できますか?(次回公募時)
- Q3. やりたいのは研修・マニュアル整備・専門家委託・設備が中心ですか?
- Q4. やりたいのは通話録音・AI応対などソフトウェア/AIツールの導入が中心ですか?
- Q5. GビズIDプライムを取得できますか?(未取得でも発行可)
| あてはまるもの | 向いている制度 | 動く時期 |
|---|---|---|
| Q1・Q2・Q3が「はい」 | 京都市補助金ルート | 次回公募へ計画づくり |
| Q4・Q5が「はい」 | AI導入補助金ルート | 今すぐ準備(公募中) |
| どちらも弱い/まず10月に間に合わせたい | 自費で最低限を整えるルート | 施行前(〜9月) |
「これは補助対象?」経費別の判定早見表
やりたい対策ごとに、どちらの制度に乗りやすいかの目安です。最終的な対象可否は各制度の要領・事前相談・ITツール登録状況で確定します。
| 経費・対策 | 京都市補助金 | AI導入補助金 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| カスハラ対応研修 | 対象になり得る | 原則弱い | 次回公募待ち。法令対応のみでは弱い |
| マニュアル作成の専門家委託 | 対象になり得る | 原則弱い | 社労士領域との切り分けが必要 |
| 通話録音ソフト | 条件次第 | 対象になり得る | 登録ITツールか要確認 |
| AI電話応対・ボイスボット | 条件次第 | 対象になり得る | 労働生産性向上として設計 |
| CRM・問い合わせ管理 | 条件次第 | 対象になり得る | 顧客対応プロセスに乗せる |
| 防犯カメラ等のハード | 条件付きで可 | 通常枠では不可 | 汎用品・他用途利用に注意 |
| 顧客向け掲示・ポスター | 少額なら可 | 原則弱い | 少額なら自費が現実的 |
| 弁護士の警告文・交渉 | 原則対象外寄り | 対象外 | 紛争対応は法務マター(第9章) |
つまり、10月の施行までに最低限の体制(方針・窓口・ルール)は自前で整え、費用のかかる上乗せ部分(AIツール・研修・設備)を2つの補助金に乗せるのが、京都の中小企業にとって最も現実的な段取りです。
6. 費用と自己負担はいくら?3つのモデル試算
制度名より先に「結局いくら用意すればいいのか」が気になる方へ、投資規模別に3つのモデルケースで試算しました。あくまで考え方を示すための概算であり、補助率・上限・対象経費は各制度の最新の公募要領でご確認ください。
| 投資規模 | 内容の例 | 使う制度 | 補助額の目安 | 自己負担の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 約30万円 | カスハラ対応研修+マニュアル整備の委託 | 京都市補助金 | 約24万円 | 約6万円 |
| 約75万円 | 研修+複数人対応ルール化+専門家委託 | 京都市補助金 | 60万円(上限) | 約15万円 |
| 約180万円 | 通話録音・AI応対システム等のソフト導入 | AI導入補助金 | 約90万円(2/3要件なら約120万円) | 約90万円(同 約60万円) |
7. 採択されやすい書き方と、よくある対象外
「法令対応だから」では弱い。上乗せ改善として書く
特に京都市補助金は、法令で定められた事項の整備そのものを原則対象外としています。そのため、申請書では「法律で義務だからやる」ではなく、次の言葉に翻訳して書くと通りやすくなります。
- 労働生産性の向上(顧客対応業務の効率化・省力化)
- 従業員の定着・エンゲージメント向上(離職防止)
- 対応記録の正確化・組織的な事案把握
- 多言語対応など、京都の顧客接点に即した改善
- 再発防止と、より良い顧客対応への転換
たとえば「録音システムを導入する」だけでなく、「対応履歴を一元化して一次対応時間を○%短縮し、従業員が安心して接客できる体制をつくる」と書くと、生産性向上・従業員保護の両面が伝わります。
よくある対象外・不採択のパターン
法令で義務付けられた最低限の対応だけ
京都市補助金では原則対象外。上乗せの改善として設計し直す必要があります。
既存設備の単純な更新・買い替え
新たな取組とみなされにくく、対象性が問われます。
補助金の申請・報告書類の作成費用そのもの
京都市補助金では対象外です。
交付決定前に契約・発注した経費(AI導入補助金)
交付決定前の発注は対象外。スケジュール管理が重要です。
事務局未登録のITツール(AI導入補助金)
登録ツールでなければ対象になりません。導入前に必ず確認を。
8. 京都の業種別モデルケース
観光・小売・宿泊・飲食が集積し、外国人観光客対応も多い京都は、顧客接点が多く、カスハラリスクの高い土地柄です。業種ごとに、起こりやすい事案と最初に整えたい対策の例を示します(業種別の一次マニュアルが確認できない医療介護・タクシー等は、考え方を示すモデルケースです)。
| 業種 | 起こりやすい事案 | 最初に整えたい対策 |
|---|---|---|
| 宿泊・観光 | 外国人客との言語トラブル、過度な要求、SNS晒し | 多言語の対応掲示、録音告知、複数人対応ルール |
| 小売 | 返品・交換の不当要求、長時間の叱責 | 方針掲示、対応マニュアル(スーパー編が参考)、記録 |
| 飲食 | 過度なクレーム、土下座要求、迷惑行為 | 初動ルール、退店要請の基準、警察連携の手順 |
| 医療・介護 | 家族からの威圧、繰り返しの長時間電話 | 相談窓口、エスカレーション、通話録音(モデル) |
観光・インバウンド向けの補助金は種類が多く、カスハラ以外の投資と組み合わせられる場合があります。詳しくは観光・インバウンド向け補助金の解説もご覧ください。
9. 頼み先の分け方と、行政書士ができること
カスハラ義務化対応は、ひとりの専門家で完結しません。役割分担を間違えると、時間とお金の両方を失います。
行政書士
補助金の制度選定、申請書類・事業計画書の作成、対象性(対象外)の判定、見積書・証憑の整理、公募要領の読み解き。京都市補助金・デジタル化・AI導入補助金の両方で前面に立てる領域です。
社会保険労務士
就業規則の改定、相談窓口の制度設計、雇用管理、厚生労働省系の助成金(業務改善助成金・人材確保等支援助成金など)の申請実務。京都市補助金は申請前に社労士等への事前相談を推奨しており、実装部分の専門家委託料は補助対象になり得ます。
弁護士
悪質クレーマーへの警告文、損害賠償請求、代理交渉、出入り禁止の仮処分など、紛争が具体化した場面。厚労省の指針自体が、法的手続が必要な場合の弁護士相談を例示しています。
補助金と助成金で頼み先が変わる理由は、補助金と助成金の違いでも解説しています。
カスハラ補助金の申請を行政書士に頼むとできること
当事務所は、補助金サポート実績105社超・採択率73%。カスハラ対策では、(1)京都市補助金とAI導入補助金のどちらに乗せるかの制度選定、(2)「上乗せ改善」として通りやすい事業計画書のたたき台作成、(3)対象になる経費・ならない経費の切り分け、(4)見積書・証憑の整え方までを一貫してサポートします。就業規則・労務は提携社労士へ、紛争対応は弁護士へとつなぐ体制です。「どこに何を頼めばいいか分からない」段階のご相談で構いません。補助金申請代行サービスの詳細はこちら。
10. 施行までにやるべき3ステップ
施行までの残り期間で、次の順に進めることをおすすめします。
現状把握(〜7月)
過去のクレーム・迷惑行為の事例を洗い出し、対応の穴(記録が残っていない、一人で対応している等)を特定する。
最低限の体制整備(〜9月)
基本方針の策定・掲示、相談窓口の設置、対応ルールの周知。ここは費用をかけず、厚労省の企業マニュアル・リーフレット・業種別マニュアルや、東京都が公開する事業者マニュアルのひな形を土台に、自前+専門家の助言で整える。
上乗せ投資の補助金設計(並行)
AIツール導入はデジタル化・AI導入補助金の次回締切へ、研修・設備は京都市補助金の次回公募へ、それぞれ計画を仕込む。
11. よくある質問
Q. 京都にカスハラ専用の補助金はありますか?
2026年6月時点で、京都府・京都市にカスハラ専用の補助金は確認できません。ただし京都市の「中小企業ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金」が対象事業の例にカスハラ対策を明記しており、実質的に使える制度です(令和8年度募集は終了、次回公募待ち)。
Q. カスハラ対策のAIツールに補助金は使えますか?
国のデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)で、AI応対・CRMなどの登録ITツールの導入費が補助率1/2以内(条件により2/3以内)で対象になり得ます。導入したいツールが補助対象として登録されているかの確認が必要です。
Q. カスハラ対策にいくらかかりますか?
研修・マニュアル整備中心なら30万円前後、ソフト・AI導入を含めると100万円超になることもあります。京都市補助金なら最大4/5、AI導入補助金なら1/2〜2/3が補助されます。投資規模別の試算は本文第6章をご覧ください。なお補助金は原則あと払いで、消費税や申請代行費は対象外になるのが一般的です。
Q. カスハラ対策で奨励金40万円をもらえる制度はありますか?
それは東京都の制度(カスタマーハラスメント対策に取り組む企業向けの奨励金)で、京都の事業者は対象外です。京都では、京都市の「中小企業ひと・しごと環境魅力向上支援事業補助金」(補助率4/5・上限60万円)と、国の「デジタル化・AI導入補助金」が現実的な選択肢になります。
Q. 京都でカスハラの相談はどこでできますか?
補助金の制度選定・申請は行政書士、就業規則の改定や相談窓口の設計は社会保険労務士、悪質クレーマーへの警告や交渉など紛争対応は弁護士が窓口です。公的には京都府や各商工会議所もカスハラ・労務の相談を受け付けています。当事務所は補助金申請を入口に、必要に応じて提携社労士・弁護士へおつなぎします。
Q. カスハラ対策の補助金はいつまでに申請すればいいですか?
京都市補助金は令和8年度の受付が5月末で終了し、次回公募は令和8年7月頃に情報更新予定です。国のデジタル化・AI導入補助金は公募中で、現在は第4次締切(8月25日)まで公表されています。義務化の施行は2026年10月1日なので、基本体制は9月末までに整えるのが目安です。
Q. カスハラ対策をしないと罰則はありますか?
義務違反そのものに直ちに罰金が科される制度ではありませんが、厚生労働大臣の助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名が公表される可能性があります。また、報告徴収に対する報告拒否・虚偽報告には20万円以下の過料が定められています。
Q. BtoB(取引先対応)でも対象になりますか?
なり得ます。カスハラの対象は顧客に限られず、取引先その他の関係者の言動も含まれます。BtoB中心の事業者でも、取引先からの威圧的な言動への体制整備が必要です。
Q. 何月までに対応すればいいですか?
義務化の施行は2026年10月1日です。方針策定・相談窓口・対応ルールといった基本体制は9月末までに整える必要があります。補助金を使う上乗せ投資は、各制度の公募スケジュールに合わせて並行して準備します。
12. まとめ
この記事のポイント
・カスハラ対策は2026年10月1日から、規模要件なく事業主の義務に(指針は大きく4類型・実務上10項目)
・義務違反に直罰はないが、勧告・企業名公表があり、報告拒否・虚偽報告には20万円以下の過料
・京都に「カスハラ専用」補助金は無いが、京都市補助金(4/5・上限60万円)が対象例に明記
・京都市補助金は令和8年度募集終了。令和8年7月頃に次回情報が更新予定(実施保証はなし)
・デジタル化・AI導入補助金(公募中・第4次まで公表)でAI応対・録音・CRMが対象になり得る(ハード単体は不可)
・補助金は原則あと払い。交付決定前の発注は対象外、消費税・申請代行費も対象外が一般的
・10月までに基本体制は自前で、費用のかかる上乗せは2つの補助金に乗せる
・就業規則・窓口は社労士、紛争対応は弁護士。補助金申請は行政書士が前面に
カスハラ対策の義務化は、京都の中小企業にとって負担であると同時に、補助金を使って職場環境とお客様対応の質を一段引き上げる機会でもあります。京都市補助金は次回公募に向けた準備を、AIツールの導入は公募中のデジタル化・AI導入補助金で、今から動き始めてください。
本記事は2026年6月13日時点の公開情報に基づいて作成しています。各制度の公募要領・スケジュールは改定される場合がありますので、申請時には最新版をご確認ください。
補助金申請を行政書士に依頼する場合の流れや料金は、補助金申請代行サービスのページで詳しく説明しています。あわせてデジタル化・AI導入補助金2026の解説、京都市の補助金一覧【2026年度】もご覧ください。
無料相談の前に、これだけ分かればOK
すべて決まっていなくて大丈夫です。次のうち、分かる範囲で教えていただければ、最適な制度をその場でご案内できます。
・業種/主たる事業所が京都市内かどうか/おおよその従業員数
・過去に起きたカスハラ・迷惑行為の事例(あれば)
・やりたい対策(研修・録音・AI応対・マニュアル・設備など)
・概算の予算と、見積の有無
・GビズIDの取得状況/導入したいITツール名(あれば)
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「どの補助金が自社に合うか確認したい」「義務化に何から手をつければいいか分からない」
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