事業再構築補助金 採択事例|京都の老舗呉服店のIT化転換で2,000万円採択

事業再構築補助金 採択事例
京都の老舗事業者の事業転換
和装関連ポータルサイト運営事業

100年超の業歴を持つ京都の老舗和装関連事業者が、コロナ禍で激減した既存事業から業種大分類変更を伴う事業転換を実現。事業再構築補助金 2,000万円採択事例です。

2,000万円

採択額

2/3

補助率

100年超

業歴

行政書士 潮海俊吾
執筆・監修:行政書士 潮海 俊吾
京都府行政書士会(登録番号19272132号)
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
▶ プロフィール詳細

本記事の内容
案件概要

ご相談いただいた背景と課題

立ち上げた取組

採択につながった3つの要素

担当者コメント

採択後の事業計画

当事務所の支援内容

同グループの関連支援

よくあるご質問

ご相談のご案内

1. 案件概要

京都府内の老舗和装関連事業者(業歴100年超)が、コロナ禍で大きく減少した既存事業から、Z世代と親世代をターゲットとした和装関連ポータルサイト運営事業への業種転換を企図され、事業再構築補助金で2,000万円の補助金採択を受けた案件です。

項目内容
業界卸売・小売業 → 情報通信業(ポータルサイト運営業)への事業転換
事業規模年商数千万円〜1億円規模/従業員数名規模
業歴100年超の老舗
所在地京都府内
補助金事業再構築補助金
採択額2,000万円
補助対象経費3,000万円
補助率2/3
主たる投資内容和装関連商品の比較・検索ポータルサイトの新規開発(Z世代向けUI、SNS連携機能、シーン別検索システム等)

2. ご相談いただいた背景と課題

100年超の業歴を持つ京都府内の老舗和装関連事業者からのご相談でした。コロナ禍の影響で、各種式典・節目行事の需要に支えられてきた既存事業が深刻な打撃を受け、直近期の売上はコロナ前と比較して大幅減という状況。

既存事業は店舗販売・展示会・訪問販売を中心とした対面型でしたが、感染拡大による外出自粛と各種行事の中止・延期で売上機会が大幅に失われ、ワクチン接種が進んだ後も以前のような対面営業による集客は難しいことが見えていました。

一方で、同社には100年超の業界ノウハウ、大規模な顧客名簿、海外向けの独自ブランド展開実績など、貴重な経営資源が蓄積されていました。これらを活かしてオンラインベースの新事業モデルへ転換し、安定的な収益基盤を構築したいというご相談でした。

3. 立ち上げた取組

和装関連商品の比較・検索ポータルサイト運営事業を新たに立ち上げる計画でした。具体的には、Z世代(10〜20代女性)とその親世代(40〜50代女性)をターゲットに、シーン別検索(各種式典・節目行事ごと)と主要SNSのAPI連携機能を備えた、業界での先行事例となるポータルサイトを構築。

掲載企業からは月額1〜2万円のプラン料金、商品の電子決済については1.5%の手数料を収益源とし、申請時点で14社の有料プラン事前契約を確保していました。事業再構築補助金で2,000万円の採択を受け、システム開発を含む新事業の立ち上げが進められました。

業種としては「卸売・小売業」から「情報通信業(ポータルサイト・サーバ運営業)」への業種大分類の変更を伴う事業転換となりました。

4. 採択につながった3つの要素

本案件で採択の決め手となったと考えられる要素を3点に整理しました。同種の事業転換をご検討中の事業者様の参考にしていただける視点です。

① 100年超の伝統産業の経営資源と新事業の明確な接続

100年超の業歴で蓄積された業界ノウハウ、大規模な顧客名簿、全国の和装関連企業ネットワーク、海外向け独自ブランド展開実績といった既存の経営資源を、新事業の競争優位として明示しました。「IT事業者中心の競合とは異なり、業界の専門家がポータルサイトを企画・運営することで掲載企業との信頼関係を確保できる」という差別化ロジックを、事業計画書全体で一貫して描いています。

② 14社の事前契約確保による販路実現性の極めて強い証明

申請時点で14社の和装関連企業から有料プラン契約への合意を取得していたことは、補助金事業計画の中で最も強い販路実現性の証拠となります。「事業開始後に営業を始める」のではなく「事業開始前から販路が確保されている」ことを定量的に示せたことが、計画の現実性評価につながりました。

③ 業種大分類の変更を伴う事業再構築指針への精緻な該当性論証

「卸売・小売業」から「情報通信業」への業種大分類の変更は、事業再構築補助金の指針要件(既存事業の量的増加でない、過去の事業の再提供でない、容易な改変でない等)への該当性を1項目ずつ精密に論証する必要があります。本案件では指針要件への適合を体系的に整理し、事業転換の本質性を補助金事務局に明確に伝えられる構成としました。

5. 担当者コメント

伝統産業のIT化を補助金で実現する論証ポイント

本案件で最も重要だったのは、「100年超の伝統産業の経営資源」と「ITポータルサイト運営」という一見遠い領域を、事業再構築補助金の指針要件に正確に当てはめながら接続することでした。業種大分類の変更を伴う事業転換であるため、既存事業の強みが新事業の実現可能性をどう裏付けるかを丁寧に組み立てる必要があり、14社の事前契約確保が販路実現性の証明として機能したと考えています。

6. 採択後の事業計画

事業計画書では、補助事業実施後5年間で以下の成長を見込んでいます。

指標5年後の伸び
総売上高直近期比 約8倍
新事業(ポータル運営)売上5年目に数千万円規模・粗利率高
新事業の総売上比率53.2%
雇用既存従業員+新規雇用2名規模

新事業が5年目に総売上の過半数を占める計画で、業種転換による収益構造の質的変化を実現する設計となっています。

7. 当事務所の支援内容

事業構想のヒアリングから、補助金要件への適合性整理、事業再構築指針への該当性論証、事業計画書作成のサポート、電子申請対応、採択後の交付申請・実績報告まで一貫してサポートいたしました。

事業再構築補助金は、業種大分類・業種中分類・業種小分類のどのレベルで事業転換を行うかによって要件が大きく異なります。本案件のように業種大分類の変更を伴う事業転換では、指針要件への該当性を体系的に整理する設計力が支援上の中心論点でした。

なお事業計画書の内容そのものは申請事業者様が主体となって作成いただく必要があり、当事務所では要件への適合性や記載構成について助言・確認させていただく立場で関与しています。

8. 同グループの関連支援

同じグループ会社では、本案件のほかに以下の補助金もご支援しています。伝統産業の事業者様が大型・中型・小型の補助金を段階的・継続的に活用しながら事業構造を変革していくケースで、当事務所が一貫してご支援している実例です。

9. よくあるご質問

Q. 業種大分類が変わるような大きな事業転換でも採択されますか?

事業再構築補助金(および後継の中小企業新事業進出補助金)では、業種大分類・中分類・小分類のどのレベルで事業転換するかによって対応する事業類型が異なります。業種大分類の変更を伴う転換は「事業転換」「業種転換」に該当し、既存事業の経営資源との接続性、新事業の実現可能性、補助金指針要件への適合性を体系的に論証する必要があります。本案件のように大きな業種変更を伴う採択事例も実際にあります。

Q. 事前契約や事前合意は事業計画にどの程度影響しますか?

販路の事前確保は、補助金事業計画の中で最も強力な実現可能性の証拠となります。本案件では14社の事前契約確保が、計画の「絵に描いた餅」リスクを大幅に下げました。事前にすべて確定している必要はありませんが、新事業の販路について具体的な見込み・打診・合意がある場合は、事業計画書に明示することを推奨しています。

Q. 補助金が不交付となった場合の事業継続は?

本案件では事業再構築補助金で2,000万円の採択を受けました。万一不交付となった場合の対応として、自社資産の売却による自己資金調達計画も事業計画書に組み込んでおり、補助金交付有無にかかわらず事業を継続できる資金計画を準備されていました。補助金は事業の加速装置であって、不交付時の事業継続性も計画段階で検討しておくことが重要です。

10. ご相談のご案内

伝統産業のIT化、老舗事業者の事業転換、業種大分類変更を伴う事業再構築をご検討中の事業者様は、当事務所までお気軽にご相談ください。初回相談40分無料。京都の事務所での対面・オンライン(Zoom等)どちらにも対応しています。

  • 対応範囲:事業構想の整理/補助金診断/要件適合性評価/事業計画書作成サポート/申請手続代行/採択後の交付申請・実績報告/不採択時の再申請支援
  • 対応エリア:京都を中心に全国対応(オンライン相談可)

本事例のポイント

・補助金:事業再構築補助金
・採択額:2,000万円(補助対象経費3,000万円・補助率2/3)
・業種:卸売・小売業 → 情報通信業(業種大分類変更を伴う事業転換)
・業歴:100年超の京都の老舗和装関連事業者
・採択ポイント:100年超の経営資源活用×14社事前契約×指針要件への精緻な該当性論証

本記事は実際の支援案件をベースとしていますが、事業者特定を避けるため、業種詳細・業歴の細部・地域・金額の細部・時期等を抽象化・改変しています。本案件の構造的な論点を読者に伝えることを目的とした再構成記事です。

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