補助金の申請代行は違法?行政書士法改正をわかりやすく解説

「補助金の申請代行って違法なの?」「コンサルに頼んでも大丈夫?」——2026年1月の行政書士法改正をきっかけに、こうした不安の声が増えています。

結論から言えば、行政書士に依頼すれば適法です。そして今回の法改正は、新しい規制が作られたわけではありません。もともと存在していた業務制限の趣旨が、条文上より明確にされたものです。

本記事では、行政書士として実際に補助金申請の書類作成を行っている立場から、改正の正確な内容と、事業者が押さえておくべきポイントを解説します。

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本記事の内容
※ 本記事は行政書士法(令和7年法律第65号による改正後)、総務省通知(令和7年6月13日付 総行行第281号)、日本行政書士会連合会会長談話(2025年11月1日付)に基づいています。最終確認日:2026年8月22日

動画でわかる 補助金の申請代行は違法?(行政書士法改正のポイント)

※動画で使用している音楽:魔王魂

2026年施行|行政書士法改正の内容

改正の経緯

2025年6月、「行政書士法の一部を改正する法律」(令和7年法律第65号)が成立し、2026年1月1日に施行されました。

条文の変更点

改正により、行政書士法第19条第1項に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が加わりました。

この規定は、行政書士または行政書士法人でない者が、業として官公署に提出する書類を作成することを禁じるものです。

よくある誤解:「新しく独占業務になった」?

ネット上では「補助金の申請代行が新たに行政書士の独占業務になった」という表現を見かけますが、これは正確ではありません。

改正前から、行政書士でない者が報酬を得て官公署提出書類を作成することは禁止されていました。しかし、「コンサルティング料」「サポート料」「成功報酬」等の名目で、実質的に書類作成を代行するケースが問題視されていました。

今回の改正は、こうした脱法的な行為を条文上明確に禁止するために、法文の趣旨をより明確にしたものです。

根拠:総務省「行政書士法の一部を改正する法律の公布について(通知)」(令和7年6月13日付 総行行第281号)、行政書士法第19条第1項

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当事務所は行政書士として、事業計画書を含む申請書類の作成に対応しています。料金・対応範囲・採択事例は申請代行サービスのページにまとめています。

違法になるケース・ならないケース

違法になる可能性が高い行為

以下のような行為は、行政書士資格を持たない者が行った場合、行政書士法違反に該当する可能性があります。

  • 報酬を得て補助金の申請書類や事業計画書を作成する行為
  • 「コンサルティング料」「手数料」「会費」等の名目を問わず、実質的に書類作成の対価を受け取る行為
  • 申請書の下書きやドラフトを作成し、事業者に「これを提出してください」と渡す行為

なお、違反した場合の罰則は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。改正法は、この業務制限違反に対する罰則を第21条の2として独立した条文に新設しました(改正前は第21条第2号に置かれていました)。

さらに、両罰規定(第23条の3)の対象が第21条の2などに拡大され、違反行為をした従業者だけでなく、その法人にも罰金刑が科されることになりました。「従業員が独断でやったこと」では済まされません。

適法な行為

一方、以下のような行為は行政書士法の規制対象外です。

  • 行政書士が報酬を得て書類を作成する行為(これが行政書士の本来の業務です)
  • 事業者本人が自ら申請書類を作成する行為
  • 書類作成を伴わない一般的な経営アドバイスや情報提供
  • 公募要領の内容を説明する、対象となる補助金を紹介するといった助言・情報提供

判断の早見表

行為の内容 行政書士 無資格者
報酬を得て申請書類を作成 ○ 適法 × 違法
事業計画書の作成代行 ○ 適法 × 違法
経営アドバイス・情報提供のみ ○ 適法 ○ 適法
対象補助金の紹介・助言 ○ 適法 ○ 適法
事業者本人が自ら書類を作成 ○ 適法

注意すべきグレーゾーン

実務上、「どこからが書類作成に当たるのか」の線引きには議論があります。たとえば、事業者本人が書いた計画書に対する添削やフィードバックは、内容や程度によって判断が分かれる場合があります。

判断に迷う場合は、最初から行政書士に依頼するのが最も確実です。

事業者が注意すべき4つのポイント

1
依頼先が行政書士資格を持っているか確認する

「補助金コンサル」「申請サポート」を名乗る事業者のすべてが行政書士資格を持っているわけではありません。依頼前に、必ず資格の有無を確認してください。
2
契約の対応範囲を事前に確認する

「申請支援」の名目でも、対応範囲は事業者によって大きく異なります。アドバイスのみなのか、書類作成まで含むのか。書類作成を含む場合、行政書士が対応しているのか。契約前に具体的な対応範囲を確認しましょう。
3
採択後の書類作成も同じ規制の対象である

見落とされがちですが、規制の対象は申請時の書類だけではありません。交付申請書、実績報告書、事業化状況報告書も官公署に提出する書類です。多くの制度で賃上げが基本要件となり、報告義務は最長5年続くため、採択後の書類作成まで誰が対応するのかを、契約の段階で確認しておく必要があります。
4
違法な代行を利用した場合、事業者側にもリスクがある

無資格者による書類作成を利用した場合、事業者側にも補助金の採択取消、交付済み補助金の返還請求、事業者としての信用毀損といったリスクが生じる可能性があります。「知らなかった」では済まされないため、依頼先の選定は慎重に行ってください。

対象は補助金だけではない

今回の改正で明確化されたのは、補助金申請に限った話ではありません。行政書士法第1条の3に規定される業務、すなわち官公署に提出する書類全般が対象です。

許認可申請、届出、ビザ申請など、官公署に提出するあらゆる書類の作成が、行政書士の業務として位置づけられています。補助金は、その中の一つです。

「丸投げ」ではなく「共同作業」

ここで一つ、大切な前提があります。

補助金は、事業者が主体的に取り組むことが制度の大前提です。事業計画書は事業者自身の構想に基づくものであり、専門家に「丸投げ」して作ってもらうものではありません。実際、多くの補助金の公募要領では、事業計画の作成を申請者以外が行うことは認められないと明記されています。

行政書士の役割は、事業者の構想を聞き取り、公的データや審査基準を踏まえて、採択される計画書に仕上げる専門技術を提供することです。

当事務所では、この考え方を「お客様の構想 × 公的データ」の掛け算と表現しています。事業者の肌感覚と、統計データに基づく市場分析を掛け合わせることで、審査員が納得する根拠ある事業計画書を共同で作成します。

当事務所の対応

行政書士潮海事務所は、行政書士資格(京都府行政書士会 登録番号19272132号)を保有しており、法令に基づいた適正な業務を行っています。

  • 105社超の補助金サポート実績
  • 補助金採択率73%
  • 代表の潮海が、初回ヒアリングから計画書作成まで一貫して対応
  • 交付申請・実績報告・5年間の事業化状況報告までご相談いただけます
  • 京都府・京都市の地域補助金にも精通
※採択率は2019年9月〜2026年5月に当事務所が申請支援を行い、審査結果が判明した案件の自社集計です。制度全体の採択率とは算定方法が異なり、採択を保証するものではありません。

補助金の申請書類作成も、行政書士法に基づき対応しています。料金、対応範囲、採択事例は補助金申請代行サービスのページをご覧ください。

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よくある質問

Q. 今までコンサルに頼んでいましたが、今後はダメですか?
書類作成を伴わない経営アドバイスや情報提供であれば、コンサルタントへの依頼自体は問題ありません。ただし、申請書類や事業計画書の作成を依頼する場合は、行政書士資格を持つ者が対応する必要があります。
Q. 自分で申請書を書くのは問題ないですか?
はい、事業者ご自身が申請書類を作成することは適法です。ただし、公募要領の読み解きや、審査基準を踏まえた計画書の設計には専門知識が求められます。
Q. GビズIDの電子申請も行政書士に代行してもらえますか?
GビズIDによる電子申請の操作は、制度上、事業者ご自身が行う必要があります。操作方法のご案内やサポートは可能ですが、代行はできません。
Q. 税理士に補助金申請を依頼しても大丈夫ですか?
税理士が税理士業務の範囲内で助言を行うことは問題ありませんが、官公署に提出する書類の作成を業として行う場合は、行政書士資格が必要です。なお、税理士は所定の手続きにより行政書士登録が可能であるため、行政書士登録を行っている税理士であれば対応可能です。
Q. 実績報告や年次報告の作成も、同じ規制の対象ですか?
はい。交付申請書、実績報告書、事業化状況報告書も官公署に提出する書類であり、報酬を得て業として作成する場合は行政書士の業務です。賃上げ要件の達成状況を報告する年次報告は最長5年続くため、採択後の対応範囲を契約時に確認しておくことをおすすめします。
Q. 改正前に無資格者に依頼した分は問題になりますか?
改正法の附則第2条により、施行前にした行為に対する罰則の適用は従前の例によるとされています。つまり、新設された第21条の2が遡って適用されることはありません。ただし、改正前の行政書士法にも同様の業務制限(旧第19条第1項)と罰則(旧第21条第2号)は存在していたため、「改正前だから問題なかった」ということにはなりません。

まとめ

2026年施行の行政書士法改正は、「新しい規制」ではなく、もともと存在していた業務制限の趣旨を条文上明確にしたものです。

事業者にとって重要なのは、以下の4点です。

  1. 補助金の申請書類作成を依頼する場合は、行政書士に依頼する
  2. 依頼先の資格と対応範囲を事前に確認する
  3. 採択後の交付申請・実績報告・年次報告まで、誰が対応するのかを確認する
  4. 書類作成は「丸投げ」ではなく、事業者の構想を軸にした共同作業として取り組む

補助金の活用をお考えの方は、まずは無料相談で対象となる制度があるかをご確認ください。

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※ 本記事の内容は、行政書士法(令和7年法律第65号による改正後)、行政書士法の一部を改正する法律(令和7年法律第65号)の法律本文(衆議院ウェブサイト)、総務省「行政書士法の一部を改正する法律の公布について(通知)」(令和7年6月13日付 総行行第281号)、日本行政書士会連合会会長談話(2025年11月1日付)に基づいています。最終確認日:2026年8月22日。
※ 個別の事案について法的判断が必要な場合は、行政書士または弁護士にご相談ください。

行政書士 潮海俊吾
執筆・監修:行政書士 潮海 俊吾
京都府行政書士会(登録番号19272132号)
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
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