商業サービス補助金 2026
第1回公募
ものづくり補助金・新事業進出補助金を引き継ぐ新制度。最大9,000万円を支援します。
2026年9月30日に申請受付が始まりました。3枠の選び方・要件・申請資料の準備を、第1回公募要領(1.3版)と応募申請ガイドに基づき解説します。
9,000万円
補助上限
1/2〜2/3
補助率
10/30
応募締切(18:00厳守)
京都府行政書士会(登録番号19272132号)
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
▶ プロフィール詳細
※採択率は、当事務所が申請を支援し採択結果が判明している案件を分母とした自社集計値です。
【重要】9月30日に申請受付が始まりました。公募要領は9月28日に1.3版へ改訂されています
第1回の申請受付は2026年9月30日(水)に開始し、締切は10月30日(金)18:00(厳守)です。残りは約1か月です。申請画面にアップロードする「応募申請画面インポート用フォーマット」は、事務局が受付開始に合わせて掲載すると案内しています。当事務所が9月30日に事務局ページを確認した時点では、まだ掲載されていませんでした。掲載され次第、検討用フォーマットから転記する流れです(資料の公開状況はこちら)。
① 公募要領1.3版(2026年9月28日)の主な改訂点
- 賃上げ特例の返還ルールを補記:賃上げ特例の要件を達成できなかった場合は、引上げ分の全額返還に加えて、基本要件の賃上げ要件も未達となり、基本部分の補助金も未達成率に応じて返還を求める旨が明記されました(詳細はこちら)
- 賃上げ要件の対象が「従業員の一人当たり給与支給総額」であること、比較の基準が「補助事業実施期間の終了時点が含まれる事業年度(基準年度)」であることを補記
- 革新枠で小規模事業者等の補助率が採択後に2/3から1/2へ下がった場合(従業員の増加など)、補助金額もそれに伴って減額される旨を補記(特定非営利活動法人・農事組合法人も同様)
- 研究開発費・試験研究費計上の加点で「別表六(十)」の写しを出す場合、欄外に確認税理士の署名が必要になりました
- 地域別最低賃金引上げに係る要件確認書に添付する賃金台帳は「全従業員の台帳」と修正、再生事業者を証明する書類の区分名も修正
※1.3版でも、補助上限額・補助率・基本要件の数値(付加価値額4.0%・給与3.5%・事業場内最賃+30円)に変更はありません。
② スケジュール変更(1.1版・2026年7月17日)
| 項目 | 変更前(1.0版) | 変更後(1.1版以降) |
|---|---|---|
| 申請受付開始 | 令和8年8月31日(月) | 令和8年9月30日(水) |
| 応募締切 | 令和8年9月30日(水)18:00 | 令和8年10月30日(金)18:00(厳守) |
| 採択発表(予定) | 令和8年12月頃 | 令和9年1月頃 |
※公募開始日(2026年6月29日)は変更されていません。
③ 公募要領1.2版(2026年8月14日)の主な改訂点
- 加点項目が14種→17種に増加(⑬技術情報管理認証制度、⑭成長加速マッチングサービス、⑮アトツギ甲子園を追加)
- 書面審査「事業の実現可能性」に「足下の賃上げ」の評価が追記(詳細はこちら)
- 基本要件(付加価値額・賃上げ・事業場内最賃・ワークライフバランス・金融機関)、みなし大企業、二重受給、補助対象外経費、添付書類などの説明を補記・修正
※本記事は1.3版(9月28日改訂)の内容に基づいています。申請前に必ず事務局ホームページでPDFの版数をご確認ください。
「ものづくり補助金の24次はいつ?」「新事業進出補助金は終わった?」とお探しの方へ。
ものづくり補助金は第23次(2026年5月8日締切)、新事業進出補助金は第4回(6月19日締切)でそれぞれ最終回を迎えました。現在申し込めるのは、この2制度を引き継いで新設された「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募(申請受付中・10月30日18:00締切)です。旧制度との対応関係は「2026年に何が変わった?」で整理しています。
30秒でわかる:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回)
・新製品開発・新市場進出・輸出体制強化に取り組む中小企業を支援する国の補助金です。ものづくり補助金・新事業進出補助金の役割を引き継ぐ新制度ですが、公式上は旧制度とは別の補助金として扱われます。
・枠は「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」の3つ。
・補助上限は枠と従業員数により750万〜7,000万円、賃上げ特例の適用で最大9,000万円。補助率は中小企業者1/2〜2/3、補助下限は枠により100万円または750万円です。
・革新枠は機械装置・システム構築費が必須、新事業進出枠・グローバル枠は機械装置・システム構築費または建物費が必須です。補助対象経費は12区分に分類されます。
・補助事業後3〜5年で、付加価値額+4.0%・従業員の一人当たり給与+3.5%・事業場内最低賃金が地域別最賃+30円の達成が必要(未達は返還)。
・申請受付は9月30日に開始、締切は10月30日18:00厳守、採択発表は2027年1月頃の見込みです。
・事業計画は事務局指定のフォーマットに入力してアップロードする方式です。検討用フォーマットはアップロードできず、受付開始に合わせて掲載されるインポート用フォーマットへの転記が必要です。
・公募要領は9月28日に1.3版へ改訂。賃上げ特例が未達なら、引上げ分に加えて基本部分も返還対象になる旨が明記されました。
・交付申請は原則、採択発表日から2か月以内。期限を過ぎると採択取消です。
・加点項目は17種。最低賃金の特例・加点を使う場合は専用の要件確認書(9月16日更新版)の提出が必要です。
・審査では「足下の賃上げ」も評価されます。
・事業計画は事業者自身が作成する必要があり、行政書士は作成支援・確認の立場で関与します。
・ものづくり・新事業進出・事業再構築を直近で受給中/採択済みだと申請できない場合があります。
※動画で使用している音楽:魔王魂
本記事の内容 申請の準備をいま進めている方は「申請資料の公開状況」と「必要書類・チェック表」から、枠で迷っている方は「5問で判定」からお読みください。
1. 制度概要と第1回スケジュール
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、中小企業の付加価値向上と賃上げを目的に、国(中小企業基盤整備機構)が設備投資等を支援する補助金です。技術的革新性のある製品・サービスの開発、既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓に向けた国内体制の強化という3つの方向性を、それぞれ専用の枠で支援します。事務局業務は、全国中小企業団体中央会を主幹事とするコンソーシアムが運営しています。
位置づけには注意が必要です。公式サイト上は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」「中小企業新事業進出補助金」とは異なる補助金と明記されています。一方で、公募要領ではこれら2制度や事業再構築補助金の直近受給者を申請対象から除外・減点する条項が設けられており、この建付けから両制度を実質的に引き継ぐ統合後継の制度として運用されると考えられます(この性格づけは公募要領の構造に基づく当事務所の見解で、公式が明言しているものではありません)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公募回 | 第1回 |
| 公募開始 | 2026年6月29日(月) |
| 申請受付開始 | 2026年9月30日(水)(受付中) |
| 応募締切 | 2026年10月30日(金)18:00(厳守) |
| 採択発表(予定) | 2027年(令和9年)1月頃 |
| 交付申請の期限 | 原則、採択発表日から2か月以内 |
| 事業実施期間 | 革新枠:交付決定日から10か月以内(ただし採択発表日から12か月以内)/新事業進出・グローバル枠:14か月以内(ただし採択発表日から16か月以内) |
| 申請方法 | 電子申請システムのみ(GビズIDプライム必須・申請者自身が申請) |
| 準拠する公募要領 | 第1回公募要領 1.3版(2026年9月28日改訂) |
※事業実施期間には「交付決定日起点」と「採択発表日起点」の2つの上限があり、交付申請が遅れるほど実際に使える期間は短くなります。採択後は速やかに交付申請の準備を進めてください。
※公募要領は、締切間際は申請が集中し、電子申請の入力に数時間かかると注意喚起しています。口頭審査の日時予約も申請完了順のため、早めの申請が有利です。
補助金申請を行政書士に依頼する場合の流れや料金は、 補助金申請代行サービスのページで詳しく説明しています。
2026年に何が変わった?ものづくり補助金・新事業進出補助金との関係
本制度は、ものづくり補助金と新事業進出補助金の役割をそのまま引き継ぎ、3つの枠に再編した統合制度です。どの旧制度がどの枠に対応するかを整理すると、自社がどの枠で申請すべきかが見えてきます。
どの枠に引き継がれた?
旧:ものづくり補助金
(製品・サービス高付加価値化)
▼
革新的新製品・サービス枠新製品・新サービスの開発
旧:新事業進出補助金
▼
新事業進出枠新市場・高付加価値事業への進出
旧:両制度のグローバル要素
▼
グローバル枠輸出に向けた国内体制の強化
3制度の比較表
| 項目 | ものづくり補助金 〔旧・第23次で終了〕 |
新事業進出補助金 〔旧・第4回で終了〕 |
新事業進出・ものづくり 商業サービス補助金 〔新・統合〕 |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 「革新枠」の前身 | 「新事業進出枠」の前身 | 3枠に統合した後継制度 |
| 対象の中心 | 革新的な新製品・新サービスの開発 | 既存事業と異なる新市場への進出 | 開発+新市場進出+輸出体制強化 |
| 補助上限 | 750万〜2,500万円(高付加価値化枠) | 2,500万〜7,000万円(特例9,000万) | 革新2,500万/新事業進出・グローバル7,000万(特例9,000万) |
| 補助下限 | 100万円 | 750万円 | 革新100万/新事業進出・グローバル750万 |
| 補助率 | 1/2(小規模・再生2/3) | 1/2(特例で2/3) | 革新1/2(小規模・再生2/3)・新事業進出1/2(特例2/3)・グローバル2/3 |
| 建物費 | ×対象外 | ○対象 | 革新×/新事業進出・グローバル○ |
| グローバル対応 | グローバル枠あり | 専用枠なし | 専用「グローバル枠」を新設 |
| 賃上げ・最賃要件 | 給与+3.5%/最賃+30円 | 給与+3.5%/最賃+30円 | 給与+3.5%/最賃+30円(賃上げ特例で合算+50円) |
| 公募状況 | 第23次(2026年5月8日締切)が最終回。第24次は発表されていません | 第4回(6/19締切)で最終回 | 第1回 受付中(9/30〜締切10/30 18:00) |
※旧2制度の数値は各旧制度の公募要領に準拠した概要です。新制度の数値は第1回公募要領(1.3版)に基づきます。事業場内最低賃金の基準は3制度とも地域別最低賃金+30円で、+50円は大幅賃上げ特例を適用した場合の合算値(基準30円+追加20円)です。ものづくり補助金の第24次は本記事作成時点で公表されておらず、本制度への統合により実質的に終了したものと考えられます(当事務所の見解)。
※旧2制度の「どちらの後継か」ではなく、いま自社の計画がどちらの枠に当てはまるかで迷う場合は、新事業進出枠と革新性の違いで判定軸を整理しています。
2. 3つの枠(革新枠・新事業進出枠・グローバル枠)
枠は取り組む事業の性質によって選びます。1回の公募につき1事業者1申請が原則です(議決権50%超の子会社や、代表者・住所が同じ法人などは「みなし同一事業者」として1申請に制限されます)。
① 革新的新製品・サービス枠
革新的な新製品・新サービスの「開発」を支援。既存プロセスの改善・向上や、単に機械装置を導入するだけで開発を伴わないものは対象外です。同業他社で既に相当程度普及している製品・サービスの開発も該当しません。
② 新事業進出枠
既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援。要件は製品等の新規性と市場の新規性(いずれも自社にとっての新規性で、日本初・世界初は不要)。公募開始日(=公募要領公開日)以降に初めて取り組む事業も新規性ありとみなされます。審査では「ジャンルの普及度の低さ」または「高水準の高付加価値化」のいずれかを客観データで示します(新市場・高付加価値事業の考え方と革新性との違いで詳しく解説しています)。
③ グローバル枠
輸出に向けた国内製造拠点の強化を支援。自社製品を活用した自発的な海外販路開拓が要件で、取引先主導の事業は対象外。海外旅費・通訳翻訳費も補助対象になります。
5問で判定|革新枠・新事業進出枠・グローバル枠の選び方
1回の公募につき1事業者1申請が原則のため、どの枠で出すかは最初に確定させる必要があります。5つの質問に上から順に答えてください。
自社製品を海外へ輸出するために、国内の製造拠点を強化する事業ですか?
グローバル枠が該当します。補助率2/3、海外旅費・通訳翻訳費も対象。ただし取引先に頼まれて行う輸出は対象外で、自発的な海外販路開拓であることが必要です。
Q2へ進んでください。
▼
建物の新築・改修の費用を、補助対象に含めたいですか?
新事業進出枠のみ建物費が補助対象です。この時点で枠はほぼ決まりますが、Q3・Q4の要件も満たす必要があります。
Q3へ進んでください。
▼
取り組む事業で、顧客層(市場)が今と変わりますか?
Q4へ進んでください(新事業進出枠の可能性)。
Q5へ進んでください(革新的新製品・サービス枠の可能性)。
▼
その製品・サービスは、自社にとって新しいものですか?(日本初・世界初である必要はありません)
新事業進出枠が該当します。製品等の新規性と市場の新規性の両方が必要で、審査では「ジャンルの普及度の低さ」か「高水準の高付加価値化」のいずれかを客観データで示します。創業1年未満の事業者は対象外です。
既存製品の商圏を広げるだけ、既存製品の増産、メニュー追加などは対象外です。計画そのものの見直しが必要になります。
▼
その事業は、新製品・新サービスの「開発」を伴いますか?(機械を導入して生産量を増やすだけではない)
革新的新製品・サービス枠が該当します。同じ顧客に対して、より新しい製品・サービスを開発して提供する形です。機械装置・システム構築費の計上が必須です。
枠ごとの「該当しやすい例」と「対象外になりやすい例」
判定に迷う場合は、具体例から逆算するほうが早いことがあります。ここに挙げるのは公募要領の記述から整理した典型例で、実際の採否は事業計画の内容によります。
| 枠 | 該当しやすい例 | 対象外になりやすい例 |
|---|---|---|
| 革新的新製品・ サービス枠 |
・既存顧客向けに、これまでにない機能を持つ製品を開発する ・自社の加工技術を応用し、新しい仕様の部品を開発する ・既存サービスに新しい提供方式を開発して組み込む |
・同じ製品の生産設備を最新機に入れ替えて増産する ・同業他社ですでに相当程度普及している製品を後追いで作る ・開発を伴わず、機械を導入するだけ |
| 新事業進出枠 | ・部品加工業が、自社技術を使って一般消費者向けの製品分野へ参入する ・飲食店が、店舗とは別に食品製造の設備を導入して小売・卸へ展開する ・工場や店舗の新築・改修を伴う新分野への進出 |
・既存製品の販売エリアを広げるだけ ・既存メニューに品目を追加するだけ ・過去に製造していた製品の再開 ・製造方法だけを変更する |
| グローバル枠 | ・自社製品の輸出に向けて、国内工場に海外規格対応の設備を導入する ・海外販路の開拓とあわせて国内の生産体制を強化する |
・取引先から依頼されて行う輸出対応 ・海外拠点そのものへの投資 ・国内販売のみで完結する設備投資 |
※上記は公募要領の対象・対象外の記述をもとに当事務所が整理した例示です。実際の判定は事業計画の内容と審査によります。第1回は採択実績がないため、採択事例に基づく例示ではありません。
判定の詳細 新市場・高付加価値事業の考え方|新事業進出枠と「革新性」の違い Q3で迷った方へ。ジャンル区分から8要素を排除するルール、①普及度ルートが使えない理由、革新枠との判定軸の違いを解説しています。3. 補助額・補助率と対象経費
補助上限は枠と従業員数で決まり、賃上げ特例を適用すると上限が引き上がります(カッコ内)。補助率は枠ごとに異なり、地域別最低賃金引上げ特例の適用で引き上がる場合があります。
革新的新製品・サービス枠(補助下限100万円)
| 従業員数 | 補助上限(賃上げ特例時) |
|---|---|
| 1〜5人 | 750万円(850万円) |
| 6〜20人 | 1,000万円(1,250万円) |
| 21〜50人 | 1,500万円(2,500万円) |
| 51人以上 | 2,500万円(3,500万円) |
※補助率:中小企業者1/2(地域別最低賃金引上げ特例の適用で2/3)、小規模企業・小規模事業者、再生事業者2/3。
※小規模企業者・小規模事業者の補助率2/3は、採択後から補助事業完了までの間に従業員が増えるなどして小規模事業者の定義から外れると1/2に下がり、補助金額もそれに伴って減額されます(1.3版で明記。従業員20人以下の特定非営利活動法人・農事組合法人も同様)。この期間に採用を予定している場合は、1/2で資金計画を組んでおくのが安全です。
新事業進出枠・グローバル枠(補助下限750万円)
| 従業員数 | 補助上限(賃上げ特例時) |
|---|---|
| 1〜20人 | 2,500万円(3,000万円) |
| 21〜50人 | 4,000万円(5,000万円) |
| 51〜100人 | 5,500万円(7,000万円) |
| 101人以上 | 7,000万円(9,000万円) |
※補助率:新事業進出枠は中小企業者1/2(地域別最低賃金引上げ特例の適用で2/3)、グローバル枠は中小企業者2/3。この2枠の補助率は小規模企業者・小規模事業者、再生事業者を含めて同じです(革新枠のように小規模・再生事業者を優遇する区分はありません)。
補助対象経費(12区分)
応募申請ガイドでは、補助対象経費は12区分に分類されると整理されています。枠により対象・対象外が異なる区分があり、採択されたからといって応募時に計上した経費がすべて補助対象として認められるわけではありません。
機械装置・システム構築費、建物費(新事業進出・グローバル枠のみ)、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費、海外旅費・通訳翻訳費(グローバル枠のみ)。
革新枠は機械装置・システム構築費が必須、新事業進出枠・グローバル枠は機械装置・システム構築費または建物費のいずれかが必須です。区分ごとに上限があり、技術導入費・知的財産権等関連経費は各1/3、外注費1/4、専門家経費1/5、広告宣伝・販売促進費は「事業計画期間内の補助事業の売上見込み額合計÷事業計画年数×5%」、海外旅費は補助対象経費総額の1/5(1回の渡航につき事業者3名まで・1人当たり最大50万円)、通訳・翻訳費30万円が上限です。
4. 補助対象事業の要件と返還リスク
採択後は、補助事業終了後3〜5年の事業計画で数値目標をすべて満たす必要があり、未達の場合は補助金の返還義務が生じます。計画段階の見栄えだけでなく、達成可能性が重視されます。
- 付加価値額要件:年平均成長率 +4.0%以上の増加(付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費)。比較の基準となるのは、補助事業実施期間の終了時点が含まれる事業年度の付加価値額です
- 賃上げ要件:従業員の一人当たり給与支給総額を年平均 +3.5%以上増加。基準は補助事業実施期間の終了時点が含まれる事業年度(基準年度)です(1.3版で補記)。交付申請時までに全従業員または従業員代表者への目標値の表明が必要で、表明がなければ全額返還/未達は未達成率を乗じた額を返還/ゼロ・マイナスは全額返還。給与支給総額に役員報酬・法定福利費・退職金は含みません。パートタイム従業員は正社員の就業時間に換算して人数を算出します
- 事業場内最賃要件:事業場内最低賃金が地域別最低賃金より +30円以上(毎年。未達年ごとに「交付額÷計画年数」を返還)。補助事業を実施する事業場が複数ある場合、最も低い事業場が基準になります
- ワークライフバランス要件:一般事業主行動計画を「両立支援のひろば」で公表(締切日時点で有効。全事業者必須)。公表申請の審査過程で不備が出ることもあるため、2週間以上の余裕をもって申請してください。締切(10/30)から逆算すると、まだ公表していない場合は10月中旬までの公表申請が目安です
- 子育て等職場環境整備要件:ライフデザインサービス/家事代行・ベビーシッター/既存制度の周知 から1つを実施(くるみん等の認定で免除。実績報告時に証憑提出)。一般事業主行動計画の内容に留まらない追加的な取組である旨の説明が必要です
- 金融機関要件:借入で実施する場合は「金融機関による確認書」を提出(自己資金のみなら不要)。金融機関は事業所の所在地域にある必要はなく、複数から資金提供を受ける場合も任意の1者の確認書で足ります
2つの特例と、その適用制限
上限額を引き上げる賃上げ特例と、補助率を引き上げる地域別最低賃金引上げ特例があります。
賃上げ特例(補助上限の引上げ)
給与支給総額を年平均 合計+6.0%以上、事業場内最低賃金を合計+50円以上に引き上げることが条件。いずれか一方でも未達なら、引上げ分の補助金が全額返還となります。なお、各枠の補助上限額に達しない場合は適用できず、革新枠で地域別最低賃金引上げ特例を申請する事業者、革新枠・グローバル枠で申請する再生事業者も適用できません。
地域別最低賃金引上げ特例(補助率の引上げ)
2024年10月〜2025年9月の間で、「当該期間の地域別最低賃金以上〜2025年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上あることが条件。適用すると補助率が2/3に上がり、基本要件から事業場内最賃水準要件が除外されます。革新枠の小規模企業者・小規模事業者、再生事業者、およびグローバル枠の申請者は、もともと補助率2/3のため適用できません。
5. 補助対象者・対象外(既存補助金との関係)
対象は日本国内に本社と補助事業実施場所を持つ、中小企業者/小規模企業者・小規模事業者/特定事業者の一部/特定非営利活動法人/農事組合法人/リース会社(共同申請の場合)です。組合・連合会でも該当しないもの、財団法人・社団法人、医療法人、法人格のない任意団体は対象外です。
過去の補助金受給歴によって申請できない・減点されるケースが明確に定められている点に注意が必要で、申請前に各社の補助金履歴の確認が欠かせません。
- 申請締切日を起点に16か月以内に、事業再構築・新事業進出・ものづくり・本補助金で採択された事業者(採択辞退を除く)、または締切時点でこれらの交付決定を受けて実施中の事業者は対象外
- 応募申請日を起点に過去3年間に、事業再構築・新事業進出・ものづくりの交付決定を合計2回以上受けた事業者は対象外
- 従業員0名の事業者は対象外。新事業進出枠は新規設立・創業後1年未満(最低1期分の決算書が必要)も対象外
- みなし大企業、確定した直近3年の課税所得の年平均が15億円超の中小企業者、政治団体、宗教法人、収益事業を行っていない法人なども対象外
- 経済産業省または中小機構から補助金交付等停止措置・指名停止措置を受けている事業者、これらが所管する補助金等で不正を行った事業者、公募開始日からの直近5年間に補助事業に関連する法令違反があった事業者も対象外
- 不動産賃貸・駐車場経営・暗号資産マイニング等の資産運用的性格の強い事業、事業の主たる内容を外注・委託する事業、他社と同一・類似の事業計画なども事業として対象外
6. 加点項目・減点項目
採択率を高める加点項目が用意されており、いずれも申請締切日時点で満たしている必要があります。準備に時間のかかる認定は早めの着手が有利です。
加点項目(17種)
①パートナーシップ構築宣言(令和8年1月1日更新のひな形で公表)②くるみん(次世代法認定)③えるぼし ④健康経営優良法人2026 ⑤再生事業者 ⑥経営革新計画 ⑦(連携)事業継続力強化計画 ⑧DX認定 ⑨J-Startup/J-Startup地域版 ⑩新規輸出1万者支援プログラム(グローバル枠のみ)⑪日本の食輸出1万者支援プログラム(グローバル枠のみ)⑫研究開発費・試験研究費の計上 ⑬技術情報管理認証制度 ⑭成長加速マッチングサービス(会員登録+挑戦課題の登録)⑮アトツギ甲子園(ピッチ大会出場)⑯地域別最低賃金引上げ ⑰事業場内最低賃金引上げ(2025年7月と応募申請直近月を比較し、全国目安で示された額=63円以上の賃上げをした事業者)。
⑬〜⑮は1.2版(2026年8月14日)で追加された加点項目です。⑯⑰は専用の要件確認書の提出が必要です。
⑤再生事業者加点の範囲
中小企業活性化協議会等から支援を受けており、再生計画等を「策定中」の者、または再生計画等を「策定済」かつ申請締切日から遡って3年以内に成立等した者が対象です。対象となる計画には、中小企業活性化協議会・中小機構・整理回収機構が策定支援した再生計画、私的整理ガイドラインに基づく再建計画、中小企業版私的整理手続に基づく再生計画、事業再生ADRが策定支援した事業再生計画などが含まれます。なお革新枠・グローバル枠で申請する再生事業者は賃上げ特例を適用できません。
法人設立と新事業進出を同時に検討されている方は、法人の種類と選び方もご覧ください。株式会社と合同会社の違いや設立費用を比較解説しています。
申請資料の公開状況と入手先
事務局は資料を段階的に公開しています。制度理解と事業計画の検討に必要な資料は揃っています。一方で、申請画面に実際にアップロードする様式と操作マニュアルは、9月30日の確認時点ではまだ掲載されていませんでした。
制度を理解するための資料(必読)
| 資料 | 状態 | 内容 |
|---|---|---|
| 公募要領 | 公開済み 9/28更新(1.3版) | 制度の根拠となる文書。本記事は1.3版に基づいています |
| 新市場・高付加価値事業の考え方 | 公開済み 6/29 | 新事業進出枠の判定軸を示した補足資料。新事業進出枠で申請するなら必読です |
| 応募申請ガイド | 公開済み 8/24(1.0版) | 申請の手順、補助対象経費の12区分、添付書類の一覧が記載されています |
| 経営戦略に基づく補助事業計画の考え方 | 後日公開 | 事業計画の作り方を示す資料。公開時期は示されていません |
事業計画を作るための様式
本補助金では、補助事業計画を事務局指定のフォーマットに入力し、電子申請システムの応募申請画面にアップロードする方式が採られています。ワードで自由に書いた計画書を提出する形ではありません。
| 様式 | 状態 | 用途 |
|---|---|---|
| 補助事業計画検討用フォーマット(事業計画) | 公開済み 8/31 | 申請項目を事前に確認し、計画の内容を検討するための様式。この様式は応募申請画面にアップロードできません |
| 同(財務情報・収益計画) | 公開済み 8/31 | |
| 同(資金調達表・補助対象予定経費) | 公開済み 8/31 | |
| 同(スケジュール_補助事業実施期間・事業計画期間) | 公開済み 8/31 | |
| 応募申請画面インポート用フォーマット | 受付開始に 合わせて掲載予定 9/30確認時点で未掲載 | 実際に申請画面へアップロードする様式。検討用フォーマットからの転記が必要 |
| 地域別最低賃金引上げに係る要件確認書 | 公開済み 9/16更新 | 地域別最低賃金引上げの特例適用または加点を希望する場合に添付。8/31版から更新されています |
| 事業場内最低賃金引上げに係る要件確認書 | 公開済み 9/16更新 | 事業場内最低賃金引上げの加点を希望する場合に添付。8/31版から更新されています |
| 電子申請システム操作マニュアル | 後日公開 | 申請画面の操作方法 |
| 試験研究費計上の確認のためのフォーマット | 後日公開 | ⑫研究開発費・試験研究費の加点を別表六(十)以外で証明する場合に使用 |
公開されている4つの「補助事業計画検討用フォーマット」は、あくまで内容を検討するための様式で、そのまま応募申請画面にアップロードすることはできません。申請時には「応募申請画面インポート用フォーマット」へ転記する作業が発生します。
インポート用は受付開始に合わせて掲載されると案内されていますが、9月30日の確認時点では掲載前でした。いまは検討用フォーマットで内容を固め、インポート用の掲載を待って転記するのが現実的な進め方です。締切直前は申請が集中し、電子申請の入力にも数時間かかるため、転記作業を10月下旬まで残さないでください。
必要書類・事前準備と実務チェック表
申請そのものより、先に手配しないと間に合わない書類があります。締切(10月30日18:00)まで約1か月です。いまから着手する場合は、下の表の上から順に手配してください。
申請前に取得・手続きが必要なもの
| 項目 | 目安期間と注意点 |
|---|---|
| GビズIDプライム | 発行に約1週間。電子申請に必須で、遅れによる締切延長は認められません |
| 一般事業主行動計画の公表 | 「両立支援のひろば」で公表。1〜2週間かかり、審査過程で不備が出ることもあるため2週間以上の余裕を。締切日時点で有効であることが必要です |
| 加点に使う認定 | 経営革新計画、事業継続力強化計画、DX認定、パートナーシップ構築宣言など。取得に数か月かかるものがあり、いずれも締切日時点で満たしている必要があります。いまから新たに取得できるものは限られます |
| 確認税理士の署名 | ⑫研究開発費・試験研究費の加点で別表六(十)の写しを使う場合、欄外に確認税理士の署名が必要(1.3版) |
| 金融機関の確認書 | 借入で実施する場合に必要(自己資金のみなら不要)。金融機関は事業所の所在地域である必要はなく、複数から借りる場合も任意の1者で足ります |
| 相見積 | 契約先1件あたりの見積額合計が50万円(税抜)以上なら3者以上の同一条件見積が必要。建設業許可が必要な規模の建物で無許可業者の見積を使うと虚偽申請扱いになります |
※事務局は、事業計画の内容について認定経営革新等支援機関に相談することを推奨しています(税理士・中小企業診断士・商工会・金融機関など)。他制度のような確認書の提出義務ではありませんが、計画の妥当性を第三者に見てもらう機会として案内されています。
申請時に添付する主な書類
- 決算書(3期分) ※3期分を提出できない場合は今期までの決算書をすべて添付します
- 製造原価報告書・販売管理費明細 ※従来から作成している場合のみ添付
- 労働者名簿(申請時点のもの)
- 収益事業を行っていることを示す書類(法人は確定申告書別表一と法人事業概況説明書の控え)
- 金融機関による確認書(借入で実施する場合)
- 加点に対応する認定書・宣言の写し
- 最低賃金の要件確認書と賃金台帳(特例適用・加点を希望する場合。地域別最低賃金の特例・加点は全従業員の台帳)
- 再生事業者であることを証明する書類(再生事業者として申請する場合)
※添付書類の正式な一覧は、事務局が8月24日に公開した「応募申請ガイド」に記載されています。枠・法人形態・特例の適用によって追加書類が生じるため、申請前にガイドの一覧と公募要領1.3版の「2-2-1.添付書類」で最終確認してください。
申請前・採択後に取りこぼしやすい10項目
この補助金は、要件を満たしていても手続きの不備で失点します。印刷して手元に置ける形にまとめました。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 一般事業主行動計画 | 「両立支援のひろば」で公表し、締切日時点で有効であること。公表に1〜2週間かかる |
| 計画様式の転記 | 検討用フォーマットはアップロード不可。インポート用(受付開始に合わせて掲載予定)への転記が必要 |
| 金融機関の確認書 | 借入で実施する場合に必要。所在地域の金融機関である必要はなく、複数借入でも任意の1者でよい |
| 足下の賃上げ | 直近事業年度から基準年度までの1人当たり給与支給総額の年平均成長率が物価上昇率を下回ると審査上不利になる |
| 最低賃金の要件確認書 | 特例・加点を使うなら専用様式(9/16更新版)の提出が必要。8/31版を使っていないか確認 |
| 賃上げ特例の選択 | 未達なら引上げ分の全額に加え、基本部分も未達成率に応じて返還(1.3版)。6.0%を守れる根拠があるか |
| 交付申請の期限 | 採択発表日から原則2か月以内。超過すると採択が取り消される |
| 相見積 | 契約先1件あたりの見積額合計が50万円(税抜)以上なら3者以上の同一条件見積が必要 |
| 外部支援者の申告 | 支援を受けた場合は支援者名・支援内容・報酬(予定)額・契約期間の申告が必須。未申告は不採択・取消の対象 |
| 事業化状況報告 | 補助事業終了後5年間・計6回の報告義務がある |
7. 申請の流れと注意点
GビズIDプライム取得+一般事業主行動計画の公表
GビズIDは発行に約1週間、行動計画の公表は1〜2週間(審査で不備が出ることもあるため2週間以上の余裕を推奨)。いずれも遅れによる締切延長は認められません。事務局も、この2点と「本補助金の要件に該当していること」を申請前の確認事項として掲げています。
枠の選定と適格性チェック
3枠のどれに当てはまるか、既存補助金の受給歴で申請可能かを確認。必須経費(機械装置・システム構築費/建物費)の有無、必須添付書類も確認します。添付書類の一覧は応募申請ガイド(8月24日公開)に記載されています。枠の判定軸は新市場・高付加価値事業の考え方で詳しく整理しています。
検討用フォーマットで事業計画を作る(事業者自身が作成)
8月31日公開の「補助事業計画検討用フォーマット」4種(事業計画/財務情報・収益計画/資金調達表・補助対象予定経費/スケジュール)で内容を固めます。新規性・市場性・収益性と、付加価値額・賃上げの数値計画を具体的な根拠とともに記載。作成自体は事業者が行う必要があり、支援を受ける場合は電子申請に支援者情報の入力が必須です。
認定支援機関への相談(推奨)
事務局は、事業計画の内容について認定経営革新等支援機関に相談することを推奨しています。税理士・中小企業診断士・商工会・金融機関などが該当します。確認書の提出義務はありません。
インポート用フォーマットへ転記し、電子申請(受付中〜10月30日18:00)
申請画面にアップロードできるのは「応募申請画面インポート用フォーマット」のみです。受付開始に合わせて掲載されると案内されているので、掲載を確認したら検討用から転記します。申請は申請者自身が行い、代理申請の仕組みはありません。締切18:00厳守、締切間際はシステムが混雑します。
口頭審査(該当者のみ)
Zoom等で1社15分程度。申請者本人(法人代表者、取締役、労働者名簿記載の担当者・経理担当者等)のみが対応でき、支援者・コンサルの同席は一切不可。顔写真付き身分証が必要で、イヤホン・ヘッドセットは使用不可、公共スペースも不可。日時の予約は申請完了順の先着制で、早く申請した事業者ほど受験日時を優先的に選べます。
採択・交付申請・事業実施
採択発表は2027年1月頃。採択後は事務局のオンライン説明会への参加が義務で、参加しないと採択が自動的に無効になります。交付申請は原則2か月以内。交付決定後に発注・着手(交付決定前の発注は対象外)。革新枠は10か月、その他は14か月以内に完了。
8. 申請を行政書士に頼むとできること
本補助金は、枠ごとに異なる適格性の判断、新規性・市場性の説明、付加価値額・賃上げの数値計画の作り込み、口頭審査の準備が採択を左右します。事業計画書の作成自体は事業者が行う必要があり、行政書士は作成支援・確認の立場で関わります。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の申請サポートでできること
当事務所は、補助金サポート実績105社超。本補助金では、(1)3枠のどれに当てはまるか・既存補助金の受給歴で申請可能かの適格性判定、(2)新規性・市場性・収益性を数値で示す事業計画の論点整理と表現のブラッシュアップ、(3)経費区分の整理と相見積の段取り、(4)付加価値額・賃上げ計画の設計と、賃上げ特例を選ぶかどうかの判断材料の整理、(5)加点・添付書類・最低賃金の要件確認書の準備、(6)GビズID・電子申請・口頭審査の想定問答までを支援します。第1回の締切は2026年10月30日(金)18:00ですので、GビズIDや一般事業主行動計画の手続き期間も踏まえ、お早めにご相談ください。補助金申請代行サービスの詳細はこちら。
9. よくある質問
Q. 第1回公募の締切はいつですか?
2026年10月30日(金)18:00です。申請受付は9月30日に始まりました。当初は9月30日締切でしたが、2026年7月17日付で1か月後ろ倒しに変更されています。延長は認められず、GビズIDや一般事業主行動計画の準備の遅れも考慮されません。採択発表は2027年1月頃の見込みです。
Q. 事業計画書はどの様式で作ればよいですか?
事務局指定のフォーマットに入力し、電子申請システムにアップロードする方式です。2026年8月31日に「補助事業計画検討用フォーマット」4種が公開されていますが、この検討用フォーマットは応募申請画面にアップロードできません。申請時には、受付開始に合わせて掲載される「応募申請画面インポート用フォーマット」に転記する必要があります(2026年9月30日の確認時点では未掲載でした)。
Q. 応募申請ガイドは公開されていますか?
2026年8月24日に1.0版が公開されています。申請の手順、補助対象経費の12区分、添付書類の一覧が記載されており、申請前に必ず確認すべき資料です。一方で「経営戦略に基づく補助事業計画の考え方」と「電子申請システム操作マニュアル」は後日公開と案内されています。
Q. 認定支援機関の確認書は必要ですか?
提出義務はありません。事務局は事業計画の内容について認定経営革新等支援機関(税理士・中小企業診断士・商工会・金融機関など)に相談することを推奨していますが、他制度のような確認書の添付は求められていません。ただし借入で実施する場合は、別途「金融機関による確認書」が必要です。
Q. 公募要領はどの版が最新ですか?改訂で何が変わりましたか?
2026年9月28日改訂の1.3版です。1.0版→1.1版(7月17日)で公募期間が1か月後ろ倒しになり、1.1版→1.2版(8月14日)で加点項目が14種から17種に増え、書面審査に「足下の賃上げ」の評価が明記されました。1.2版→1.3版では、賃上げ特例が未達の場合に基本部分の補助金も未達成率に応じて返還を求める旨、小規模事業者等の補助率が1/2に下がった場合の減額、別表六(十)への確認税理士の署名などが補記されました。補助上限額・補助率・基本要件の数値そのものに変更はありません。
Q. 賃上げ特例を使って達成できなかったら、どうなりますか?
引上げ分の補助金は全額返還です。さらに1.3版で、賃上げ特例の目標に届かなかった場合は基本要件の賃上げ要件も未達となり、基本部分の補助金も未達成率に応じて返還を求める旨が明記されました。特例を使わなかった場合より返還額が大きくなるため、年平均6.0%以上の賃上げを最後まで続けられる根拠があるかで判断する必要があります。
Q.「足下の賃上げ」とは何ですか?
補助事業の完了を待たずに、申請時点の直近事業年度から基準年度までの間に実施する賃上げのことです。この期間の「1人当たり給与支給総額」の年平均成長率が物価上昇率を上回る程度の賃上げが達成されない場合、審査上大幅に不利になるとされています。採択後〜交付決定までの間に従業員への表明が必須で、実績はモニタリングされます。
Q. ものづくり補助金の第24次はいつ公募されますか?
第24次の公募は行われません。ものづくり補助金は第23次(2026年5月8日締切)が最終回で、新事業進出補助金(第4回・6月19日締切)とともに本制度へ引き継がれました。現在申し込めるのは本制度の第1回公募(申請受付中・10月30日18:00締切)です。旧・ものづくり補助金にあたるのは「革新的新製品・サービス枠」で、補助上限は従業員数により最大2,500万円(賃上げ特例で3,500万円)です。
Q. 申請に必要な書類は何ですか?
主な添付書類は、決算書3期分(3期分を提出できない場合は今期までをすべて)、労働者名簿、収益事業を行っていることを示す書類、借入で実施する場合の金融機関による確認書、加点に対応する認定書の写し、最低賃金の特例・加点を使う場合の要件確認書と賃金台帳です。製造原価報告書・販売管理費明細は従来から作成している場合のみ添付します。正式な一覧は応募申請ガイドに記載されています。あわせて、GビズIDプライムの取得と一般事業主行動計画の公表が申請の前提として必要で、いずれも1〜2週間かかります。
Q. 革新的新製品・サービス枠と新事業進出枠は、どちらで申請すべきですか?
判定軸が異なります。革新枠は同業他社と比べて新しい製品・サービスを「開発」するもの、新事業進出枠は自社にとって新しい製品を新しい顧客層に提供するものです。1回の公募につき1申請しかできないため、枠の選択は最初に確定させる必要があります。詳しくは新市場・高付加価値事業の考え方|新事業進出枠と革新性の違いをご覧ください。
Q. 補助金の上限額はいくらですか?
枠と従業員数で異なり、革新枠は最大2,500万円(賃上げ特例3,500万円)、新事業進出枠とグローバル枠は最大7,000万円(賃上げ特例9,000万円)です。補助率は中小企業者で1/2〜2/3です。
Q. 建物費は補助対象になりますか?
新事業進出枠とグローバル枠で対象になります(革新枠は機械装置・システム構築費が必須で建物費は対象外)。建物の単なる購入・賃貸は対象外で、入札または相見積が必要、不動産賃貸への転用は一切認められません。
10. まとめ
第1回のポイント
・申請受付は2026年9月30日に開始、締切は10月30日(金)18:00(残り約1か月)
・補助上限750万〜7,000万円(賃上げ特例で最大9,000万円)、補助率中小1/2〜2/3(枠で異なる)
・公募要領は1.3版(2026年9月28日改訂)。賃上げ特例が未達なら、引上げ分に加えて基本部分も返還対象
・検討用フォーマットは申請画面にアップロードできません。受付開始に合わせて掲載されるインポート用への転記が必要
・最低賃金の要件確認書は9月16日更新版を使う
・枠は革新/新事業進出/グローバルの3つ。1事業者1申請が原則。新事業進出・グローバル枠は建物費も対象
・補助対象経費は12区分。採択されても計上した経費がすべて認められるわけではない
・補助事業後3〜5年で付加価値+4.0%・給与+3.5%・事業場内最賃+30円の達成が必要(未達は返還)
・GビズIDと一般事業主行動計画の公表が必須。口頭審査は本人のみで、予約は申請完了順
・ものづくり・新事業進出・事業再構築の直近受給者は対象外・減点に注意
本記事は、第1回公募要領(1.3版・2026年9月28日改訂)、応募申請ガイド(1.0版・2026年8月24日)および事務局公式サイトに基づき作成しています(最終確認日:2026年9月30日)。公募要領・様式は改訂される場合がありますので、申請時には最新版をご確認ください。
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