小規模事業者持続化補助金2026|第19回の補助額・対象経費・申請方法を行政書士が解説

小規模事業者持続化補助金 2026
<一般型 通常枠> 第19回公募

販路開拓の取組を最大250万円支援。
申請締切・対象経費・特例要件を公募要領に基づき解説します。

50万円〜

補助上限

2/3

補助率

4/30

申請締切

行政書士 潮海俊吾
執筆・監修:行政書士 潮海 俊吾
京都府行政書士会(登録番号19272132号)
補助金サポート実績 105社超 / 採択率73%
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本記事の内容
制度概要と第19回のスケジュール

第18回の採択データから見る傾向と対策

補助対象者と要件

補助率・補助上限額と2つの特例

補助対象経費(8種類)

申請から採択までの流れ

加点項目の活用

申請時の注意点

まとめ

1. 制度概要と第19回のスケジュール

小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)は、小規模事業者が自ら策定した経営計画に基づく販路開拓等の取組を支援する国の補助金制度です。物価高騰、賃上げ、インボイス制度など、相次ぐ制度変更に対応するための販路開拓や業務効率化(生産性向上)を支援します。

項目内容
公募回第19回
公募要領公開2026年1月28日(水)
申請受付開始2026年3月6日(金)
様式4 発行受付締切2026年4月16日(木)
申請受付締切2026年4月30日(木)17:00
採択発表予定2026年7月頃
事業実施期限2027年6月30日(水)まで
次回(第20回)2026年春〜夏に公募要領公開予定
重要:事業支援計画書(様式4)の発行受付締切は4月16日です。申請締切の2週間前ですので、早めに商工会・商工会議所へ依頼してください。締切後はいかなる理由があっても発行されません。

第18回の採択データから見る傾向と対策

2026年3月17日に公表された第18回の採択結果を分析し、第19回に向けた対策を考えます。

第18回 採択結果(2026年3月発表)

項目第18回第17回(参考)
申請件数17,318件23,365件
採択件数8,229件(修正後)11,928件
採択率約47.5%51.1%

※第18回は当初8,330件で発表されましたが、申請要件を満たしていない101件が後日取り消され、8,229件に修正されています(中小企業庁 2026年3月26日発表)。

採択率の推移

公募回採択率傾向
第9〜16回平均約55.6%
第16回37.2%過去最低水準
第17回51.1%回復
第18回47.5%再び低下

第18回の採択率は約47.5%(修正後)で、第17回の51.1%から再び低下しました。コロナ禍の頃は60%台の採択率もありましたが、最近は「約2人に1人」の水準が続いています。以前のように「比較的通りやすい補助金」とは言えない状況です。

データから見える3つのポイント

① 申請件数は減少しても採択率は上がらない

第18回は第17回より約6,000件申請が減少しましたが、採択率はむしろ低下。採択予算枠(件数)が絞られた可能性があり、単純に「申請者が減れば受かりやすい」とは言えません。

② 要件不備で101件が採択取消

採択後に要件を満たしていないと判明した101件が取り消されています。申請要件の確認不足は採択後でも取消になるため、対象者要件・過去の報告書提出状況・GビズIDの情報更新など、基本的な要件チェックが不可欠です。

③ 加点の活用が採択率を左右する

採択率が50%を切る状況では、加点項目の活用が採否を分けます。特に賃金引上げ加点(赤字賃上げ加点を含む)と事業環境変化加点は比較的取得しやすく、第19回での活用を検討すべきです。

第19回に向けた実務的な対策

経営計画の質を高める:自社の強み・弱みの分析、市場環境の把握、具体的な数値目標を盛り込む
加点を最大限活用:重点政策加点1つ+政策加点1つの合計2つを確実に取得
対象経費の適格性を事前確認:対象外経費を計上すると不採択・採択取消のリスク
様式4の発行を早めに依頼:締切(4月16日)の1週間前までに商工会・商工会議所へ

2. 補助対象者と要件

以下の要件をすべて満たす日本国内の小規模事業者が対象です。

業種別の従業員基準

業種常時使用する従業員の数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

対象となる事業者

  • 会社および営利法人(株式会社・合同会社・合名会社・合資会社・特例有限会社・企業組合・協業組合・士業法人)
  • 個人事業主(商工業者)
  • 一定の要件を満たす特定非営利活動法人(収益事業を行い、認定NPOでないこと)

その他の要件

  • 資本金5億円以上の法人に100%株式を保有されていないこと(法人のみ)
  • 直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
  • 過去に採択を受けた持続化補助金の事業効果報告書(様式第14)を提出済みであること

対象外となる主な事業者

医師・歯科医師・助産師、一般社団法人・公益法人、医療法人、宗教法人、学校法人、社会福祉法人、申請時点で開業していない創業予定者、創業型と同時申請する事業者 など

3. 補助率・補助上限額と2つの特例

基本の補助率・上限額

区分補助率補助上限
通常枠(基本)2/350万円
+インボイス特例2/3100万円(+50万円)
+賃金引上げ特例2/3200万円(+150万円)
+両特例2/3250万円(+200万円)
賃金引上げ特例(赤字事業者)3/4上記と同額

インボイス特例(+50万円)

要件

補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けており、かつ以下のいずれかに該当する事業者。
①2021年9月30日〜2023年9月30日の課税期間で一度でも免税事業者であった事業者
②2023年10月1日以降に創業した事業者

賃金引上げ特例(+150万円)

要件

補助事業終了時点で、事業場内最低賃金が申請時より+50円以上であること。申請時点で従業員がいない場合は対象外。赤字事業者は補助率が3/4に引き上げられ、優先採択(赤字賃上げ加点)が適用されます。

注意:特例の要件を1つでも満たさない場合、特例部分だけでなく補助金全体が交付対象外となります。慎重に要件を確認してから申請してください。

4. 補助対象経費(8種類)

補助対象となる経費は以下の8種類に限定されています。交付決定日以降に発生し、補助事業期間中に支払いが完了した経費のみが対象です。

①機械装置等費

補助事業に必要な機械装置等の購入費。自動車等車両、パソコン、タブレット等の汎用品は対象外。単価50万円(税抜)以上は処分制限財産に該当。100万円(税込)超は2者以上の相見積が必要。

②広報費

チラシ・カタログの作成、新聞・雑誌への広告掲載、看板作成、DM発送など。単なる会社PR(名刺・会社案内等)は対象外。ウェブ関連の広報は③で計上。

③ウェブサイト関連費

ウェブサイト・ECサイト・システムの開発・構築・更新、インターネット広告、SNS運用代行、動画制作など。ウェブサイト関連費のみでの申請は不可。補助金交付申請額の1/4(最大50万円)が上限。

④展示会等出展費

展示会への出展料、運搬費、通訳料・翻訳料。オンライン展示会・商談会も対象。販売のみが目的のものは対象外。

⑤旅費

販路開拓のための出張旅費。国が定める支給基準に基づく実費。ガソリン代・タクシー代・グリーン車等は対象外。出張報告の作成が必要。

⑥新商品開発費

試作品や包装パッケージの開発にかかる原材料・設計・デザイン・製造費。受払簿の作成が必要。開発した商品をそのまま販売する場合は対象外。

⑦借料

機器・設備のリース料・レンタル料、イベント会場の賃借料。契約期間が補助事業期間を超える場合は按分。通常の事務所家賃は対象外。

⑧委託・外注費

店舗改装・バリアフリー化工事、インボイス対応の専門家相談費用など。自ら実行できない業務に限る。50万円(税抜)以上の外注工事は処分制限財産に該当。コンサルティング・アドバイス費用は原則対象外。

特に注意すべき対象外経費

・自動車等車両(キッチンカー・フォークリフト含む)
・パソコン・タブレット・Wi-Fi等の汎用品
・消耗品(文房具、名刺、段ボール等)
・人件費(役員報酬、アルバイト代)
・コンサルティング・アドバイス費用(インボイス対応を除く)
・10万円超の現金支払い

5. 申請から採択までの流れ

1

GビズIDプライムの取得

電子申請に必須。取得に数週間かかるため早めに登録を。

2

経営計画・補助事業計画の策定

自社の経営状況を分析し、販路開拓の具体的な取組を計画。

3

事業支援計画書(様式4)の発行依頼

地域の商工会・商工会議所に依頼。代表者本人の面談あり。締切4月16日

4

電子申請システムで申請

必要書類をすべて揃えて申請。締切4月30日 17:00。郵送不可。

5

採択・見積書提出・交付決定

採択発表は7月頃予定。採択後に見積書を提出し、交付決定を受けてから事業開始。

6

補助事業の実施・実績報告

事業実施期限(2027年6月30日)までに事業を完了し、実績報告書を提出。

重要:交付決定日の発注・契約・支払いは補助対象外です。採択通知だけでは事業を開始できません。交付決定通知書を受け取ってから事業を始めてください。

6. 加点項目の活用

加点は重点政策加点から1つ+政策加点から1つ=合計2つまで選択できます。採択率を上げるために積極的に活用しましょう。

重点政策加点(1つ選択)

  • 赤字賃上げ加点 — 賃金引上げ特例(赤字事業者)を希望した場合に自動適用
  • 事業環境変化加点 — 原油価格高騰・相互関税等の影響を受けている事業者
  • 東日本大震災加点 — 福島県12市町村または太平洋沿岸部の水産関連事業者
  • くるみん・えるぼし加点 — 認定を受けている事業者

政策加点(1つ選択)

  • 賃金引上げ加点 — 事業場内最低賃金を+30円以上引き上げる事業者
  • 地方創生型加点 — 地域資源型または地域コミュニティ型の取組
  • 経営力向上計画加点 — 基準日(2026年4月30日)までに認定済みの事業者
  • 事業承継加点 — 代表者が満60歳以上で後継者候補が事業を実施
  • 過疎地域加点 — 過疎地域に所在する事業者
  • 一般事業主行動計画策定加点 — 女性活躍推進法等に基づく計画を公表済み
  • 後継者支援加点 — アトツギ甲子園のファイナリスト等
  • 小規模事業者卒業加点 — 事業規模を拡大し従業員枠を超える事業者
  • 事業継続力強化計画策定加点 — 認定を受け実施期間中の事業者
  • 令和6年能登半島地震等加点 — 直接被害・間接被害を受けた石川県等の事業者

7. 申請時の注意点

事業者自らが策定すること

本補助金は事業者自身が経営を見つめ直し計画を策定するものです。事業者が検討していないことが発覚した場合、不採択・交付決定取消となります。

第三者の支援を受ける場合の申告

第三者の支援(有償・無償問わず)を受けた場合、様式2の「第三者からのアドバイスの有無」に相手方と金額を記載しないと虚偽の報告として不採択・交付決定取消になります。

高額なアドバイス料金に注意

提供サービスと乖離した高額なアドバイス料金を請求する業者にご注意ください。不当な支援料の請求防止のため、支援実施者へのヒアリングや現地調査が行われることがあります。

GビズIDの取り扱い

GビズIDプライムのアカウント・パスワードを第三者に開示することは利用規約違反です。暫定GビズIDプライムは使用できません。

過去の採択歴がある場合

過去の持続化補助金で採択された事業者は、事業実施期間終了日の翌月から1年間経過し、事業効果報告書を提出済みであることが必要です。過去と同じ事業内容では不採択になります。

8. まとめ

第19回のポイント

・補助上限50万円(特例で最大250万円)、補助率2/3(赤字事業者は3/4)
・申請締切は2026年4月30日(木)17:00、様式4の発行締切は4月16日
・対象経費は8種類。ウェブサイト関連費のみでの申請は不可
・インボイス特例・賃金引上げ特例は要件を満たさないと補助金全額が不交付
・加点は重点政策加点+政策加点の最大2つを選択可能
・第20回は今春〜夏に公募予定

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者にとって販路開拓のための強力な支援制度です。ただし、経営計画の策定から申請書類の準備、採択後の事業実施・報告まで、やるべきことは多岐にわたります。本業に集中しながら確実に採択を目指すなら、専門家の活用もご検討ください。

本記事は、2026年3月6日発行の第19回公募要領(第6版)に基づいて作成しています。公募要領は改定される場合がありますので、申請時には最新版をご確認ください。

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